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FRAZIER CHORUS『RAY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1991年に発表された彼らの2nd.アルバムである。'80's終盤に結成された彼らは、これぞ'80'sサウンドというエレポップに、フルート、クラリネット、ボンゴという全く違う世界の音を奏でる楽器を導入するということを行い、機械的なサウンドとアコースティック的なサウンドの融合が不思議な世界を築いていた。ただ、彼らはブレイクすることなく、本アルバムが実質的なラスト・アルバムになってしまった。(1996年に3rd.アルバムを発表するが、それは解散するために発表したようなものであった。)

収録曲は以下の全10曲である。『Cloud 8』『Heaven』『We Love You』『Never Wake Up』『All The Air』『Walking On Air』『Nothing』『The Telephone』『Here He Comes Again』『Prefer You Dead』。

この中からシングル・カットされたのは都合3曲てある。まずは『Nothing』がイギリスで最高位51位を記録し、『Cloud 8』はイギリスでは最高位52位であったが、アメリカでBillboardのモダン・ロック・チャートで17位を記録していて、アメリカでの唯一のヒット曲となった。また、『Walking On Air』はリミックスされたものがシングルとしてリリースされて、イギリスで最高位60位を記録している。

お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『Nothing』と『Cloud 8』、それ以外では『Heaven』『All The Air』『Prefer You Dead』という所をピックアップしておく。尚、後にリミックスされてシングルとなった『Walking On Air』は、アルバム・バージョンということで貴重なものである、ということだけに留めておくことにする。

サウンドとしてはポップでありながらも心を癒してくれる爽やかなものであり、心地良さを与えてくれるものである。この点では爽やかな清涼飲料水のような感じがするのだが、清涼飲料水は飲んでしまうとそれまでであるが、彼らのサウンドも何故かそれと同様なことを感じてしまう。これは、ポップな要素とアコースティックな要素が十分に融合しておらず、水と油とが分離するように十分に融合できていないと言ったらいいのでしょうね。ということで、サウンドの方に派手さが無く、纏まりすぎているためにスケールが小さいというのが残念なところであった。

'90's初頭というと、百花繚乱、何でもありという状況になっていただけに、彼らのような爽やかさを求めるサウンドも決して悪いものではない。ただ、タイミングが悪かったと言ったら良いのか、'90'sに台頭したヒーリング・ミュージックの波に乗れなかった所がちょっと残念でした。

 

Ray

Ray

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Atlantic / Wea
  • 発売日: 1991/03/19
  • メディア: CD


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