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「無宿人御子神」(その2) [映画(邦画)]

今回は、1972年のシリーズ第1作について記します。

シリーズ第1作無宿人御子神の丈吉 牙は引き裂いた
作品データを記しておくと、1972年の東宝作品で、時間は88分、原作は笹沢左保、監督は池広一夫、脚本は石松愛弘、撮影は宮川一夫と市原康至の2人、美術は小島基司、音楽は渡辺岳夫である。そして出演は、原田芳雄、中村敦夫、松尾嘉代、北林早苗、水原麻記、楠田薫、峰岸徹、南原宏治、内田良平、菅貫太郎、花澤徳衛、沢村いき雄、橋本力、阿藤快、清水元、十朱久雄、上野山功一、伊達三郎、たちである。

一匹狼の渡世人・御子神の丈吉は、旅から旅を続け、喧嘩の修羅場をくぐり抜けてきた男である。そして、その名前は恐れられるようになっていた。いつものように旅を続けていた丈吉だったが、宇都宮で足の爪を剥がしてしまって高熱を出し、ダウンする。それを地元の茶屋の娘・お絹が手当てしてくれて助けられた。が、このお絹は如来堂の久兵衛と開雲の長五郎が張り合っていて、2人は何とかお絹を自分のものにしようとしていた。で、無理矢理連れ去ろうとされるが、丈吉が邪魔をした。で、丈吉は仕返しを恐れ、お絹を連れてこの地を去った。それから3年、武州・本庄で細工師となって堅気の生活をしていた丈吉とお絹の間には息子・小太郎が生まれていて、親子3人で暮らしていた。ある日、仕事で宇都宮を通ったが、運悪く久兵衛と長五郎に捕われて、リンチを受ける。妻と子供のために堪え忍ぶ丈吉だったが、久兵衛と長五郎の子分たちが、追われていた国定忠治を逃すために本庄の宿で忠治と落ち合い、偶然にもお絹と小太郎を見つけて惨殺していた。それを知った丈吉は怒りが爆発し、恋女房・お絹と息子・小太郎の仇である国定忠治、久兵衛、長五郎を討つために、渡世人の道に舞い戻り、お絹の形身の赤いシゴキを腰に巻いて、長脇差の封印を切った。

後を追った丈吉は久兵衛を急襲するが、渡世人・疾風の伊三郎に邪魔をされ、肩を斬られて河に転落してしまう。丈吉は盛助、お妻という父娘の湯治場で傷を癒す日々をおくるようになる。そんなある日、松次郎とお千加という夫婦が鬼面の権太たちに襲われ、松次郎が谷底に突き落とされ、お千加はも襲われる。丈吉はお絹の無惨な姿が頭に浮かび、長脇差を抜いて無宿人たちをやっつけた。で、助けられたお千加は、丈吉が忠治を捜していると知り、伯父・銀蔵を紹介した。丈吉は銀蔵に会い、銀蔵は忠次と合わせる段取りをして、その日が来た。が、丈吉の前に現れたのは国定忠次ではなく、死んだはずの松次郎だった。実は、松次郎は喜十一家の跡目をつぐ巳之吉であった。これは巳之吉が、丈吉が忠次を狙っていることを知り、お千加に女房役をさせて丈吉を消すために仕組んだ芝居だった。銀蔵も巳之吉の仲間であった。丈吉は巳之吉の配下の者たちに囲まれ、巳之吉が合図を送ると手下の者たちは丈吉に襲いかかった。が、丈吉の反撃が早く、丈吉の左手の爪が巳之吉の眼を引き裂き、巳之吉の長脇差を奪い取った。で、久兵衛、銀蔵を倒していく。そんな中、黒い道中姿の伊三郎が丈吉の助っ人に入って来て、巳之吉一味は全て倒された。

まずはシリーズの最初と言うことで、主人公・丈吉についてじっくりと描かれている。特に、妻子を殺されたことで昔の道に戻る主人公というだけに、こういう所がいい加減では物語に入っていけなくなるので、まずは合格ですね。

展開は、2時間のスペシャルドラマを見ているような感じであるが、シリーズの出だしということではこういう所でしょうね。

 

↓本作は日本国内盤が無く、US盤があるという変な形になっています。(リージョンコード「1」のため、注意が必要です。)


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