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GROVER WASHINGTON Jr.『INNER CITY BLUES』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1971年に発表された彼の1st.アルバムである。彼はスムーズ・ジャズを確立させたのと、「フュージョン」と呼ばれるジャンルを定着させたことで知られるサックス奏者であるが、そんな彼の記念すべきアルバムである。とは言っても、本アルバムはデビュー・アルバムということもあって、後に確立される彼のスタイルはまだ無いのですが...

収録曲は以下の全6曲である。『Inner City Blues (Make Me Wanna Holler)』『Georgia On My Mind』『Mercy Mercy Me (The Ecology)』『Ain't No Sunshine/Theme From 'Man And Boy' ('Better Days')』『Until It's Time For You』『I Loves You Porgy』。

お薦め曲は、『Georgia On My Mind』『Mercy Mercy Me (The Ecology)』『I Loves You Porgy』という所をピックアップしておく。尚、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Inner City Blues (Make Me Wanna Holler)』は7分を超える大作であって聴き応えはあるが、後の彼のスタイルとは完全にかけ離れた曲であるので、彼を余り知らない人にはよいが、中途半端に彼に対する知識があるという方はご注意を...

彼のサウンドは洗練された都会的なものと認識されているが、それは彼のスタイルが確立してからの話である。本アルバムでは、まだそのスタイルも無く、ベタで泥臭い演奏をしている。それでいて、洒落たセンスが出ている曲もある。結局は「荒削りで未完成であるが将来性を感じられる」という言葉で語られてしまい、片付けられてしまうことが多いのだが、本アルバムにはその言葉だけでは語り尽くせない味がある。特に、本アルバムには既にある程度の実績のあるミュージシャンたちが参加していて、彼らが自分の持ち味を出していて、看板となるはずのGROVERを抑えてしまっている。こういうことは、普通はソロ・アルバムではマイナス要因となるのだが、彼の場合はまだまだ「勉強中」という言葉がピッタリで、セッション・ミュージシャンとしてゲストを立てているというように感じられてしまう。

ということで、ジャズ・ファンだけでなく、フュージョンがお好きな方、R & Bがお好きな方もチェックしておきたいアルバムである。

 

Inner City Blues (Reis) (Rstr) (Dig)

Inner City Blues (Reis) (Rstr) (Dig)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Verve
  • 発売日: 2008/04/22
  • メディア: CD

Inner City Blues

Inner City Blues

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Motown
  • 発売日: 1995/08/22
  • メディア: CD

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