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「遊戯」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー・シリーズの第46弾として記してきた「遊戯」シリーズも今回で終わりです。(全3作だと、あっという間に終わってしまいます。)で、今回は残っている最終作について記します。

シリーズ第3作処刑遊戯
作品データを記しておくと、1979年の東映(東映セントラル)作品であって、時間は100分、監督は村川透、脚本は丸山昇一、撮影は仙元誠三、美術は佐谷晃能、音楽は大野雄二である。そして出演は、松田優作、りりィ、青木義朗、草薙幸二郎、トビー・門口、山西道広、片桐竜次、森下愛子、山本麟一、佐藤慶、たちである。

鳴海は、行きつけのバーで知り合ったピアニスト・直子と一夜を共にした帰りに何者かに襲われ、拉致、拉致されて監禁される。しかし、そのまま黙っている鳴海ではなく、繩を抜けると、脱出を試みる。襲ってくる敵を倒していき、最後の敵を倒した鳴海が出口に辿り着くと、それを待っていたようにライトが照らされた。実は、秘密組織のボス・藤田が、鳴海の殺人技を試すテストだった。で、直子を返す条件として、知り過ぎた身内の殺し屋・岡島を殺すように命じた藤田。鳴海は直子のために岡島を追い始めた。が、直子が鳴海に接触したのは、鳴海を尾匹出すための餌だったと分かる。直子は岡島と密会をしていて、その現場を鳴海が利用して岡島を仕留めた鳴海。すると藤田から次の殺人依頼が届く。新たなターゲットは、某国大使館の要請で警視庁から護送される男・本庄だった。護送路の途中で待ち伏せをして狙った鳴海だったが、狙撃に失敗し、銃弾は本庄を運ぶ護送車の運転手・時任が死んだ。鳴海は事件の背後に何かあると感じ取り、藤田の隠れ家に乗り込み、一味を倒した。そして藤田の持っていたトランクから組織の名簿が出てきた。そこには、藤田を操っていた黒幕・大田原、秘書の直子の名前があり、鳴海の名前も記されていた。鳴海はその名簿を焼き捨てると、藤田の隠れ家を脱出し、大田原の事務所に乗り込んだ。で、大田原を射殺、直子に拳銃を渡すと、ンおこはそれで自殺した。

過去2作は低予算のB級作品であったが、本作は予算も増額されて、B級作品としてはお金が掛かりすぎている作品となった。(「B級作品」とは呼べないですね。)で、細かい所まで凝っていて、殺し屋・鳴海をじっくりと描いている。その一方で、コミカルな部分を排除して、ハードボイルド路線を突っ走っているため、作風が変わってしまい、それが鳴海のキャラクターの変化と感じられてしまう。ハードボイルドということでは全3作の中で最も良いのだが、前2作とのギャップのため、帰って違和感を感じてしまうことになったのが残念な所である。

結果的には本作が最終作と言うことになったが、出来ることならば本作もテイサン作品と言うことにして、B級作品という路線で仕上げて貰いたかった所である。この点がつくづく残念である。(独立した作品と思えば、全3作の中では最も良いのだが、前2作があるお陰で、蛇足というような作品で終わってしまった...)

シリーズ作品となるのは、ある程度のヒットを記録したからであるのだが、そのヒットによってB級作品から脱しようとしたことが結果的に本作の首を絞めてしまうことなったのが残念であった。ということで、本シリーズは金を掛けなくても両作を作ることが出来ると言うことを教えているシリーズでもある。大作志向の方は見ない方が無難であるが、B級作品の面白さを知るには丁度よいシリーズかもしれないですね...

 

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↓シリーズ第1作と第2作

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