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JOY DIVISION『CLOSER』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年7月にリリースされた彼らの2nd.アルバムであり、同時にラスト・アルバムである。というのは、本アルバムが完成してリリースされる前の1980/5に、グループの中心であったIAN CURTISが自殺してしまったことで活動停止を余儀なくされてしまったためである。(尚、残った3人のメンバーは新メンバーを加えて「NEW ORDER」として再出発している。)パンク・バンドとして結成されて、イギリス・ツアーも成功し、アメリカ進出が決まっていた矢先であったたけに、衝撃の活動停止であった。尚、そう言うこともあって、本アルバムはイギリスのアルバム・チャートで最高位6位を記録し、インディーズ・チャートでは前作の1st.アルバムに続いて1位を獲得している。

収録曲は以下の全9曲である。『Atrocity Exhibition』『Isolation』『Passover』『Colony』『A Means To An End』『Heart & Soul』『Twenty Four Hours』『The Eternal』『Decades』。

尚、本アルバムからシングル・カットされた曲は無いが、本アルバムのリリース直前に、アルバム未収録のシングル『Love Will Tear Us Apart』がイギリスで最高位13位を記録し、ニュージーランドでは1位を獲得するヒットとなっている。(リリースされたのは4月だったので、イアンの自殺の前である。)また、本アルバムリリース後の8月には、やはりアルバム未収録の『Atmosphere』がシングルとしてリリースされていて、イギリスでは最高位34位、ニュージーランドでは1位を獲得している。

お薦め曲は、『Atrocity Exhibition』『Isolation』『Twenty Four Hours』『The Eternal』という所をピックアップすることで止めておく。(ラストの『Decades』も「お薦め曲」にしたいところであるが、この曲で彼らのバンドとしての最後になってしまうため、あえて外すことにしました。)

サウンドの方は、イアンの心情をそのまま表現したような暗い物であって、「音を楽しむ」のが「音楽」であるということを否定するような芸術的な世界を構築した物である。そのため、万人向きということにはならないアルバムである。しかし、絶望感、孤独感を巧みに表現したそのサウンドは、カルト的な人気をえることになり、一人のアーティストの魂の叫びだったと感じられるところである。

当時は、パンクの嵐が収まり、ディスコ・サウンドのブームも去り、新しいサウンドが次々と生まれようとしていた時期であり、第二次ブリティッシュ・インベージョンの波が起こる直前でもある。そういう時期を考えると、余りにも異質であって、明るい要素のないサウンド、音楽と言うよりもアート作品と言った方がピッタリという感じのする本アルバムは、ある意味では時代を象徴しているアルバムと言うことも出来る。

本アルバムは万人向けでは内が、当時の音楽シーンの流れを捕らえようとする場合や、'80'sサウンドの多面性を追求しようという方であれば、チェックしておきたい所である。(尚、残されたメンバーがNEW ORDERを結成しているが、NEW ORDERのサウンドとも異なる物であるため、コアなN. ORDERファンでなければ、特に接触しない方がよいでしょうね...)

 

Closer

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Wea Japan
  • 発売日: 1999/10/05
  • メディア: CD

クローサー【コレクターズ・エディション】

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Music Japan =music=
  • 発売日: 2008/03/05
  • メディア: CD
Closer (Reis) (Exp)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Classics UK
  • 発売日: 2007/10/02
  • メディア: CD

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