「SOUS LE CIEL DE PARIS COULE LA SEINE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1951年のフランス映画「巴里の空の下セーヌは流れる」である。(日本公開は1952年4月であった。)巴里のある1日で繰り広げられる様子を描いた作品であり、かなり凝った作りがされている作品として知られている。また、主題歌として知られている『巴里の空の下』と『巴里の心臓』は共にシャンソンのスタンダード・ナンバーとなっている名曲として、余りにも有名な曲である。(特に『巴里の空の下』はシャンソンを聴く者にとっては知っていないとモグリと言われるような曲である。)
作品データを記しておくと、時間は120分、原案と監督はジュリアン・デュヴィヴィエ、脚本はジュリアン・デュヴィヴィエとルネ・ルフェーブルの2人、撮影はニコラ・エイエ、美術はルネ・ムーラエール、音楽はジャン・ウィエネルである。そして出演は、ブリジット・オーベール、ジャック・クランシー、クリスチアーヌ・レニエ、レイモン・エルマンティエ、マルセル・プランス、ダニエル・イヴェルネル、ジャン・ブロシャール、マリー・フランス・ボワイエ、シルヴィー、ルネ・ブランカール、ポール・フランクール、カトリーヌ・フォントネー、ピエール・デタイユ、ミシェル・ロブ、たちである。
ある日の夜明け、パリの町に友人のマリーを頼って南仏からドニーズがやってきた。モンマルトルのある一室では、変質者の彫刻家のマチアスがモデルを使って奇怪な女の顔を作っていた。ドニーズはマリーに、パリにやってきた理由を語り、街に出る。そしてパリにやってきた理由であるマキシミリアンとコンコルド広場で会う。マキシミリアンは飛行機事故で怪我をして障害者になっていた。一方、マリーは、恋人の医学生・ジョルジュがまたも国家試験に通りそうもないと言うことが気が気でななかった。マチアスはこれまでに人を殺したことがある変質者であり、新たなターゲットを求めて街に出る。そして夜になって、たまたま通りかかったド二ーズを殺し、逃げる。警官が追ってくるが、それを躱して逃げ延びる。警官は発砲するが、その弾はストライキが終って家に帰る途中のエルムノーに当たってしまう。そんなエルムノーの手術を行ったのは、試験に通るのも危ない医学生のジョルジュだった...
全く関係ない何人かの人物にスポットを当てて、ある1日を描いているということで、なかなか面白い試みがされている。また、映像の方も、単に撮影したというものではなく、色んな所で凝っているだけに、なかなかユニークで面白いものである。
ある意味ではパリを観光したような気分にもさせてくれるだけに、見ておきたい作品である。ただ、製作からまもなく60年ということになるので、現代のパリと当時のパリとではかなり変化があるのもまた事実であるので、現在のパリの観光ガイドにはならないのだが、有名な観光地では昔との変化を楽しむというのもまた面白いかも知れませんね。
↓有名な曲はこちら
フレンチ・カフェ・ミュージック・パリ・ミュゼツト3~パリの空の下~
- アーティスト: ダニエル・コラン
- 出版社/メーカー: リスペクトレコード
- 発売日: 2007/12/05
- メディア: CD
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