「STOLEN FACE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1952年のイギリス映画の「盗まれた顔」である。サスペンス作品でありながら音楽にクラシック音楽を使うという試みが面白いのと、モンスター映画でお馴染みのハマー・プロダクションが製作した作品ということで注目される作品である。但し、マニア過ぎたこともあって、日本では劇場未公開となり、ビデオでリリースされただけであった。(かなりのマイナー作品までもリリースしていたLDでも本作はリリースされていない。)
作品データを記しておくと、時間は70分、白黒作品である。監督はテレンス・フィッシャー、脚本はリチャード・H・ランドーとマーティン・バークレイの2人、撮影はウォルター・ハーヴェイ、音楽はマルコム・アーノルドである。そして出演は、ポール・ヘンリード、リザベス・スコット、アンドレ・モレル、スーザン・スティーヴン、マリー・マッケンジー、ジョン・ウッド、たちである。
整形外科医のフィリップ・リッターは、美しいピアニストのアリスに恋するが、アリスは婚約者がいて、フィリップの元を去る。打ちのめされたフィリップだったが、彼の元に犯罪者のリリーが送られてくる。彼は、女性が美しくなれば(女性)犯罪者はいなくなると言う考えを持っており、それを実証するためにリリーを整形する。リリーの新しい顔は、アリスとそっくりの顔だった。美しくなったリリーは行動が変わり、かつて恋したアリスとそっくりになったリリーに恋い焦がれたフィリップは結婚することになった。が、リリーは、その顔が、フィリップがかつて愛した女のものと知ると、再び生活を変えて犯罪者に戻ってしまう。で、フィリップは犯罪者に戻ってしまったリリーを殺してしまおうと計画するが...
物語としてのアイデアはなかなか面白く、クラシック音楽(ピアノ曲)を上手く使っているという演出はよいのだが、如何せん、物語の方がストレートすぎるのがどうもと言うことになってしまう。(もう少し捻りをいれるとか、驚くような展開が欲しいところである。)まあ、ハマープロの作品であるのだが、モンスターが登場しない作品と言うことで、ある意味では貴重な作品ということになるのだが、モンスターが登場しないとこうもぽしゃってしまうというのがハマープロらしいところでもある。
まあ、ハマープロ作品がお好きな方が、こういう作品もあるよ、ということでチェックするだけという、万人向けではない作品と言うことで良いですね。(まあ、ソフト化ということでも恵まれていないので、見ようとするには苦労しますけど...)
↓ビデオです。
↓こういうものを拾っておきます。
ハマーフィルム・ホラー&ファンタスティック映画大全 (映画秘宝COLLECTION)
- 作者: 梶原 和男
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
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