LOVERBOY『LOVIN' EVERY MINUTE OF IT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1985年に発表された彼らの4枚目のアルバムである。カナダ出身である彼らは、アメリカでの大きなヒットもあり、'84年のロス五輪での音楽、映画主題歌への進出というように順調な活躍をしており、そんな中で満を持してのアルバムとなったのが本作である。が、前作までのプロデューサと離れたということもあって、本国カナダでは期待されたほどセールスは伸びなかった。(最高位22位ということで、これまでのアルバムの中では最もチャート最高位が低く、セールスも伸びなかった。)が、アメリカではBillboardで最高位13位を記録して、1986年の年間アルバム・チャートでは45位にランクインしている。(但し、アメリカでは本アルバムが彼らの勢いのあった最後となって、次作からはセールスが伸びなくなった。)
収録曲は以下の全9曲である。『Lovin' Every Minute Of It』『Steal The Thunder』『Friday Night』『This Could Be The Night』『Too Much Too Soon』『Lead A Double Life』『Dangerous』『Destination Heartbreak』『Bullet In The Chamber』。
この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。1st.シングルは『Lovin' Every Minute Of It』で、本国カナダで最高位17位、アメリカではBillboardで最高位9位を記録、2nd.シングルの『Dangerous』はカナダで67位、アメリカで65位を記録、3rd.シングルの『This Could Be The Night』はカナダで44位、アメリカでは最高位10位を記録している。そしてアメリカのみのリリースとなったシングル『Lead A Double Life』は、Billboardで最高位68位を記録している。
お薦め曲としては、シングル曲からはアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Lovin' Every Minute Of It』と『This Could Be The Night』を、それ以外からは『Friday Night』と『Destination Heartbreak』をピックアップしておく。
サウンドの方は硬派なロックであって、疾走感たっぷりに突っ走っている。このスタイルはデビュー時から変わらないものであって、彼らの特徴でもあるのだが、流石に飽きられてきたということもあって、チャート成績やセールスは伸び悩むことになってしまった。また、'80'sも中盤になると、バラード・ナンバーに人気が集まりつつあったのだが、彼らのスタイルを貫いたことが結果的には裏目に出てしまった。(ただ、こういうスタイルは、これはこれで評価できるのですが...)
とは言っても、疾走感豊かなハード寄りなサウンドを期待する方は満足行くことが出来るアルバムでしょう。硬派なロック・チューンを聴きたいという方にはお勧めである。
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