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「一心太助」(その6) [映画(邦画)]

今回はも1961年1月に公開されたシリーズ第4作(番外編として扱われることもありますが...)について記します。前作で大久保彦左衛門が死んでいるが、本作はそれを受けてということにはなっておらず、キャストを変えているのをはじめ、時代設定も前作までとは異なる時代(=過去)に設定し、主役以外のキャストを大幅に入れ替えた作品である。

シリーズ第4作家光と彦左と一心太助」(1961年)
作品データを記しておくと、1961年の東映京都の作品で、時間は93分、監督は沢島忠、脚本は小国英雄、撮影は坪井誠、美術は井川徳道、音楽は鈴木静一である。そして出演は、中村錦之助、中村賀津雄、北沢典子、桜町弘子、進藤英太郎、木暮実千代、平幹二朗、山形勲、田中春男、北龍二、松浦築枝、吉川博子、風見章子、高松錦之助、坂東簑助、尾上鯉之助、薄田研二、香川良介、徳大寺伸、明石潮、水野浩、杉狂児、源八郎、小森敏、山本順大、中村時之介、赤木春恵、星十郎、長島隆一、小田真士、中村錦司、沢村宗之助、たちである。

時は2代将軍・秀忠の時代。江戸城で次期将軍候補の家光の毒殺未遂事件が起こった。家光の弟・忠長を偏愛し、次期将軍にと考える北の方が本多上野介らと組んで、家光を亡き者にするための策略だった。家光の乳母・春日局や大久保彦左衛門たちはこれを憂慮して、何らかの策をと考える。そんな中、彦左衛門の子分である一心太助が新年の挨拶に正装してやってきた。その姿を見た彦左衛門は閃いた。というのは、正装した太助の姿が家光と瓜二つだったためだった。で、太助と家光を入れ替えるという身替わり作戦が実行された。太助は気狂いとして、家光は高熱のあまりに頭がおかしくなったということにしたため、2人の入れ替わりは成功した。しかし、太助となった家光は魚河岸で太助の人気を知ると共に、本多上野介に繋がっているやくざな連中が魚河岸の差配権を手に入れようとしているのを柳生十兵衛と共に倒すなどの活躍をする。一方、江戸城の家光となった太助は、節のしきたりが分からずに頓珍漢なことを繰り返す。で、本多上野介の一派は家光が乱心したと思い込み、家光追い落とし作戦に出る。が、何とか家光と太助がぎりぎりの所ですり替わったことで難を逃れる。再び入れ替わり、太助として長屋に戻った家光し、ちょっとした喧嘩から弟を庇う次郎松の姿を見て、弟・忠長に冷たかったわが身を反省することになった。その頃、家光として江戸城にいる太助は忠長に呼ばれ、逆心のないことを訴えられる。また、忠長は、本多一派の陰謀を表沙汰に出来ないのは、その一味に母・北の方がいることも打ち明けた。これに太助は、実は家光と入れ替わっていること、そして自分の身分を正直に打ち明けた。で、忠長と共に彦左衛門の屋敷に向かった。彦左衛門邸では、家光と忠長が会、互いの気持を語り合った。その時、鳥居土佐の暗殺団が邸内になだれ込んできた。魚河岸たちや長屋の住人たちも太助に加わり、大久保邸は大混乱となるが、忠長が鳥居土佐を斬り、事態は収集した。そして将軍・秀忠は、将軍職を家光に譲ることを決めて上洛した。

前作でシリーズは終了するつもりであったため、時代を変えるというシリーズ作品としては反則とも言える荒技によって製作された作品である。この作品事態は悪いものでは無いのだが、シリーズ作品がある以上はどうしてもそちらと見比べられてしまう。そうなると主役が同じなのに他の重要キャストが異なっている点がマイナスに作用してしまい、違和感を覚えてしまう。そのため、今一つという印象だけが残る作品である。

尚、本シリーズを全く見ていないと言う方であれば、シリーズ全5作の中で本作を最初に見ることにすれば、トータルで見た場合の違和感は少なくなるでしょうね...

 

↓ビデオです。

家光と彦佐と一心太助 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

 

↓ネットで視聴可能です。


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