SSブログ

「女賭博師」(その7) [映画(邦画)]

今回は、全部で7作が公開された1968年の作品の中から、同年9月に劇場公開となったシリーズ代9作について記します。(何せ、この年には1月、2月、5月、7月、9月、11月、12月に新作が劇場公開されました。)

シリーズ第9作女賭博師絶縁状
作品データを記しておくと、1968年の大映作品であって、時間は84分、監督は田中重雄、脚本は長谷川公之、撮影は喜多崎晃、美術は後藤岱二郎、音楽は鏑木創である。そして出演は、江波杏子、島田正吾、成田三樹夫、平泉征、西条美奈子、長谷川待子、安部徹、早川雄三、上野山功一、水原浩一、石山健二郎、京唄子、鳳啓助、谷謙一、中田勉、三夏伸、井上大吾、佐伯勇、森一夫、九段五郎、須藤道子、川崎陽子、須藤恒子、花布洋、三笠すみれ、たちである。

賭博師・名人決定戦で滝川に惜敗した銀子。立合人の山形の勧めで、銀子は奈良井辰吉に弟子入りをすることになった。辰吉の指導は壮絶なものであって、時には夜を徹しての修業も珍しいことではなかった。辰吉は、「勝負に勝つには先ず自分に勝たねばならぬ」と教え、銀子も腕を磨くだけでは無く、精神的にも修業を行う。そして数ヶ月の修業で大きく腕を上げた。で、銀子は山形の盆でツボを振るようになる。銀子の鮮やかなツボは評判となって、山形の盆は繁盛するが、それを快く思わない輩もいた。で、横尾興業は妨害策を練る。そんな時、銀子の弟で軍鶏の勝負に熱心な弘の存在を知った横尾は、弘を囮にして銀子を自分の賭場に連れてきた。そして、銀子と勝負をしたのは、かつて銀子との勝負に敗れた経験があり、かつ、辰吉の娘であるはる枝だった。この時、はる枝が辰吉の娘だと初めて銀子は知り驚いた。勝負は、はる枝がイカサマを見破られたことで、横尾のリンチを受けることになり、銀子は横尾の賭場で一週間ツボを振ることになる。こうした事情を全く知らない辰吉は、銀子が横尾の賭場でツボを振ることに激昂し、山形の賭場で自らツボを振ることにした。橫尾は更に山形を潰す策として、闘鶏の全国大会で前評判の良い、弘の鶏を消そうとする。借金の証文をカタにして、はる枝に弘を誘惑させた。そんな時、辰吉が事情を知ってはる枝に会う。そして銀子と弘が窮地に陥っていると知った。すると銀子を救おうとして横尾興業に殴込んでいった。が、一人で相手にすることは出来ず、逆に殺されてしまった。辰吉が殺されたことを知った銀子は、意を決して横尾に勝負を申し入れた。その条件は、勝てば弟を自由にし、負ければ自分が横尾の専属になるというものだった。橫尾はこれを受け、銀子の相手として滝川ということになった。銀子と滝川の勝負は、雷鳴が轟く夜にローソクの灯の下で行われることになった。辰吉に鍛えられた銀子は、以前に敗れたときとは違っていて、勝負に勝ったのだった。

シリーズ作品らしいパターンに当てはまった物語であって、ストーリーとしては目新しい所は無いのだが、クライマックスの勝負の所の演出がなかなか面白い。(と言っても、カミナリを巧みに使った演出というのも、特に珍しいものでは無いですが...)場の緊張感と緊迫感を上手く描いているということで、演出の工夫が大事である、と改めて教えてくれる作品でした。

 

↓本作ではなく、シリーズ作品ですが...

女賭博師 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • メディア: VHS

女賭博師 丁半旅 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 大映
  • メディア: VHS

女賭博師 花吹雪お涼 [VHS]

  • 出版社/メーカー: BMGビクター
  • メディア: VHS

女賭博師 十番勝負 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 大映
  • メディア: VHS

女賭博師 さいころ化粧 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 大映
  • メディア: VHS

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。