「WESTERN」

表題の作品は1997年のフランス映画「ニノの空」である。日本での劇場公開は1999年1月であった。また、ビデオ化されたときのタイトルは「幸せさがしの旅日記／ニノの空」というものになった。カンヌ映画祭で審査員賞を受賞した作品である。無名の俳優たちによるロードムービーであり、派手な所が無いが、そのことが逆によい味となっている作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は125分、監督はマニュエル・ポワリエ、脚本はマニュエル・ポワリエとジャン・フランソワ・ゴイエの2人、撮影はナラ・ケオ・コサル、美術はロランド・マビーユ、音楽はベルナルド・サンドヴァルである。そして出演は、セルジ・ロペス、サッシャ・ブルド、マリー・マテロン、エリザベート・ベタリ、セルジュ・リアブキン、バジリ・シエコワ、たちである。

フランス・ブルターニュ地方。靴のセールスマンであるスペイン人のパコは、イタリア産ロシア人と言うニノというヒッチハイカーを拾うが、セールスをしている間に車を盗まれてしまう。そして、そのことが原因で会社をクビになる。そんなパコは通りすがりの女性・マリネットに助けられ、彼女と一緒に暮らし始める。それからまもなく、パコはたまたまニノと再会することになる。で、恨みを晴らすということでニノを殴り、病院送りにした。しかし、不思議と彼と意気投合する。そしてパコはマリネットと別れ、ニノと共にブルターニュを旅する気ままな旅に出て、自分たちの本当の居場所を捜す旅に出たが...

派手な所がなく、フランス映画らしいお洒落な所もないのだが、素の人間模様が出ていて、これが本作の独特の味わいとなっていて、良い所である。一味違う作品ということで、時にはこういう作品に触れてみるのもよろしいかと...

 

ニノの空 [DVD]

• 出版社/メーカー: パイオニアLDC
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