SUPERTRAMP『CRIME OF THE CENTURY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1974年に発表された彼らの3rd.アルバムであり、かつ、ブレイクすることになったアルバムである。デビュー時はプログレ・バンドというサウンドであった彼らであるが、本アルバムではプログレ色が弱くなり、「アート・ロック」と呼ばれるものに分類されているが、ポップな要素が出てきて、アルバムとしても聴きやすいものになった。(それでもプログレ系を意識している曲もありますが...)で、本アルバムはイギリスとカナダで最高位4位を記録、(西)ドイツで5位、アメリカでは最高位38位を記録している。
収録曲は以下の全8曲である。(曲数は少なめであるが、時間は44分超である。)『School』『Bloody Well Right』『Hide In Your Shell』『Asylum』『Dreamer』『Rudy』『If Everyone Was Listening』『Crime Of The Century』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Dreamer』はイギリスで13位、アメリカで36位を記録するヒットとなったが、これは彼らのシングルで初めてチャートインを果たした曲である。また、2nd.シングルの『Bloody Well Right』はアメリカで35位を記録している。
お薦め曲は、彼らがブレイクすることになったヒット・シングルの『Dreamer』、シングル曲の『Bloody Well Right』、それ以外からは、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Crime Of The Century』、そして『Hide In Your Shell』、7分を超える大作の『Rudy』をピックアップしておく。
彼らのアルバムとなると、やはり有名すぎる「BREAKFAST IN AMERICA」ということになってしまうが、本アルバムがあるからこそ後の彼らがあるのである。本アルバムは後のヒット・アルバムの原点であり、また毛色の違う部分もあるのも事実であるが、アルバムとしての完成度は決して引けを取るものではない。また、初期の彼らはプログレの印象があるのも事実であるが、本アルバムはプログレから脱却しているアルバムでもあるため、特に拒否反応をする必要はない。
ということで、一度は聴いておくべきアルバムである。で、本アルバムを聴いておくと、彼らの後のヒット・アルバムの「BREAKFAST IN AMERICA」や「...FAMOUS LAST WORDS...」もよりいっそう楽しむことが出来るようになりますよ。
コメント 0