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「快傑黒頭巾」(その9) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー・シリーズの第53弾として記してきた「快傑黒頭巾」シリーズも、今回で最後となります。で、今回は残っているシリーズ最終作(第9作、カラー化されてからは第3作)について記します。尚、この作品の劇場公開は1960年7月であった。

シリーズ第9作危うし!快傑黒頭巾
作品データを記しておくと、1960年の東映京都の作品で、時間は85分である。原作は高垣眸、監督は松村昌治、脚本は小川正、松村昌治の2人、撮影は山岸長樹、美術は吉村晟、音楽は鈴木静一である。そして出演は、大友柳太朗、伏見扇太郎、桜町弘子、住田知仁、風間杜夫、近衛十四郎、進藤英太郎、丘さと、中里阿里子、松島トモ子、戸上城太郎、本郷秀雄、三島雅夫、御橋公、吉田義夫、堺駿二、加賀邦男、中村時之介、渡辺篤、鈴木金哉、大野京子、木内三枝子、吉井麗子、五味勝之介、上代悠司、津村礼司、小田部通麿、那須伸太朗、若井緑郎、藤原勝、疋田圀男、大邦一公、加藤浩、古石孝明、大城泰、浅野光男、村居京之輔、滝川浩、伊吹幾太郎、和田弘とマヒナスターズ、たちである。

勤皇派の長州藩が長崎でゲーベル銃を購入したということで、幕府は慌てて目付の松平主税介を長崎に派遣する。そして彼は、勤皇派の力を押えるために清国の力を借りようと考えて、密使として王徳順を介して領土分割の密約を結ぼうとする。黒頭巾は、この国辱的密約を阻止することと、勤皇派への弾薬輸送のために長崎に入る。そして、曲芸一座に身を隠していた勤皇の志士・榊原新之助と連絡を取るが、榊原の父である長崎奉行・榊原若狭守が暗殺されるという事件が起こる。若狭守は売国奴的なやり方の主税介に反対したため消されたのだったが、新之助の妹・妙と弟・大次郎からは、その犯人が黒頭巾として、父の仇として狙われることになってしまう。黒頭巾は真鍋与作と名乗って一座に接近し、一座が雇われている中国料亭呼帆楼の地下に隠してある弾薬の運搬に関わる。そんな中、一座の麗花が襲われ、黒頭巾が助け、麗花は真鍋与作が黒頭巾だと知る。そんな中、弾薬は一座と共に船で長崎を出て、伯耆の大山寺領に向かう。黒頭巾は変装して陸路で大山寺領に迎が、彼を仇として狙う妙と大次郎に後をつけられる。船は米子浜に着き、馬車に積み替えて大山寺領に向うが、主税介の騎馬隊が先回りしていて包囲されてしまう。そこに黒頭巾が現れ、二挺拳銃で敵を食いる。そして黒頭巾の活躍で主税介を倒し、吊橋を爆破して追手を断ち切り、馬車は無事に大山寺領に到着した。黒頭巾は一座と別れ、去っていった。

物語としてはいつもの調子であるのだが、今一つ盛り上がりがないのが残念なところであった。それなりに見せ場はあるのだが、テンポが今一つ悪く、歯切れの良さか無いのが辛いところである。

とは言っても、これまでのシリーズの流れを知っていると、それなりに脳内補間されることもあって、シリーズ作比ならではという所もある一本でした。

尚、シリーズ最終作であると言っても、特別な終わり方をしている訳ではなく、更なる続編が製作できるような形で終わっているのはいつもの通りである。(が、'60年代に突入して、時代が少しずつ変化してきて、時代に合わなくなっていたのも事実でした。)

本シリーズは、娯楽作品として十分楽しむことの出来るものである。ただ、全9作の内、6本が白黒作品ということもあって、現在では陽の目が当たらないような状況になっているのも事実である。(カラー作品の3本だけとしては、シリーズとしては弱いですし...)まあ、日本映画全盛期の'50年代の作品らしいシリーズであって、現在では作雛としてよりも当時の資料の一つというような位置づけになっているが、機会があればご覧になることをお薦めするシリーズである。

 

↓ビデオです。

危うし!!快傑黒頭巾 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

 

↓ネット配信です。


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