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ALEXANDER'S RAGTIME BAND(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1938年のアメリカ映画「世紀の楽団」である。日本では1939年に劇場公開されている。アーヴィング・バーリンの楽曲を全編に散りばめた音楽映画であって、彼の作品をたっぷりと堪能出来る作品である。彼の主題歌はアカデミー主題歌賞を逃したものの、アルフレッド・ニューマンの音楽はアカデミー作曲賞を受賞している。

作品データを記しておくと、時間は106分原案はアーヴィング・バーリン、監督はヘンリー・キング、脚本はキャサリン・スコラとラマー・トロッティの2人、撮影はペヴァレル・マーレイ、振付はセイモア・フェリックス、音楽はアルフレッド・ニューマンである。そして出演は、アリス・フェイ、タイロン・パワー、ドン・アメチー、エセル・マーマン、ジャック・ヘイリー、ジーン・ハーショルト、ヘレン・ウェストリー、ジョン・キャラダイン、ロン・チェイニー・Jr.、ポール・ハースト、ウォーリー・ヴァーノン、ルース・テリー、ディキシー・ダンバー、ジョセフ・キング、オットー・フライズ、グレイディ・サットン、ドナルド・ダグラス、たちである。

サンフランシスコの薄汚いある酒場。歌手のステラ・カービーが職を求めにやってきて、ロジャー・グラントの指揮するバンドも同様に職を求めにやってきた。ひょんなことからステラとロジャーのバンドは組んで雇われることになり、演奏をするようになり、次第に有名になっていった。しかし、気の強い2人はいつも口争いをしていて、ピアノ弾きのチャーリーがいつも2人の間を取りなしていた。が、有名になるにつれて、ロジャーとステラは愛し合うようになっていく。そんな中、ニューヨークの有名な興業者のディリンガムがサンフランシスコに来てステラの歌を聞き、ステラと契約することになる。ステラは機会を見てバンドを呼ぶと言うが、ロジャーはバンドから離れていくステラに怒り、ステラと彼女の味方をするチャーリーに絶縁宣言をした。そんな時期に、アメリカは戦争に参加することになり、ロジャーやバンド仲間も軍隊に入り、軍楽隊の興業に出演する。密かにその興行を見に来ていたステラだったが、その夜、出動命令が出て、ロジャーたちは戦線に向かった。2年後、戦線から戻って来たロジャーはステラのことが忘れられないでいて、ステラが出演する劇場に足を向けた。今では大スターになっているステラ。そしてチャーリーの妻になっていた。ショックを受けたロジャーは酒に溺れるようになるが、バンド仲間や新しい歌手りジェリーたちに励まされ、再びバンド活動を開始した。しかし、ステラも心の中ではロジャーのことを思っていた。そんなステラの気持ちを察したチャーリーは離婚を申し出た。離婚したステラはロジャーを訪ねるが、その時ロジャーは新しいバンドでヨーロッパ公演に出発するところだった。更にステラはジェリーの姿に、ロジャーとの関係があると誤解して、自ら身を引いた。ロジャーのバンドの公演は大成功を収め、ジェリーもスターになる。ジェリーはロジャーのことを愛するようになっていたが、ロジャーの心にはステラがいることも分かっていて、ロジャーからのプロポーズを断った。アメリカに戻ったロジャーはチャーリーと会って離婚したことを知ると、ステラのことを捜し始める。しかしステラは名前を変えて細々と暮らしていた。そんな中、ロジャーのバンドがカーネギー・ホールで公演を行うことを知ったステラは、密かに訪れた。舞台のロジャーはステラの姿を見つけると舞台に上げた。そしてステラは昔のように歌を歌った。

物語としては昔風のラブ・ストーリーであって、これというところの無い物語でしかない。が、本作はストーリーよりも全編を通して聴くことの出来るアーヴィング・バーリンの音楽を堪能するための作品であって、音楽を聴くための作品である。ということで、映画本編とサントラ盤はセットとして楽しみたいところである。

サントラ盤としては、内容も充実していて聴き応えのあるアルバムでもある。戦後になって、更に有名な映画作品の音楽を担当しているので、本作当時はまだこれからという存在であったが、アメリカのシャーベルトと言われた彼の作品を堪能出来るということで、大きな価値のあるものとなっている。

最後にサントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全25曲である。『Opening Credits』『Alexander's Ragtime Band』『Ragtime Violin』『Marching Along With Time』『International Rag』『Everybody's Doin' It Now』『Now It Can Be Told』『Now It Can Be Told (Reprise)』『This Is The Life』『Some Sunny Day』『When The Midnight Choo Choo Leaves For Alabam'』『For Your Country And My Country』『Weber And Fields』『In The Ymca』『Oh, How I Hate To Get Up In The Morning / This Is The Army, Mr. Jones』『We're On Our Way To France』『Say It With Music』『Blue Skies』『Pack Up Your Sins And Go To The Devil』『What'll I Do?』『Remember』『Marie [Instrumental]』『Easter Parade』『Heat Wave』『Alexander's Ragtime Band [End Titles]』。

映画自体は70年以上昔の作品であるが、音楽の方は古いということもないので、じっくりと聴き入りましょう。

 

Alexander's Ragtime Band

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  • 出版社/メーカー: Vintage Jazz
  • 発売日: 1993/07/29
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