AL JARREAU『BREAKING AWAY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼の5枚目のスタジオ・アルバムである。ジャズ・ボーカリストとして知られている彼であるが、この当時はAORのブームに乗ってか、AORと言うことの出来るアルバムを発表していて、ジャズ・ボーカリストとしてではなく、普通のシンガーとしてのセンスの良さを示すことになったアルバムでもある。また、Billboardのジャズ・チャートでは他にもチャート上位にランクインするアルバムがあるが、一般チャートでも上位に顔を出したアルバムであって、チャート成績では彼のキャリアハイになったアルバムである。Billboardのジャズ・チャートとR&Bチャートでは1位を記録し、アルバム・チャートでも9位を記録している。また、イギリスでも最高位60位を記録している。また、1982年のBillboard年間アルバム・チャートでは21位にランクインしている。
収録曲は以下の全9曲である。『Closer To Your Love』『My Old Friend』『We're In This Love Together』『Easy』『Our Love』『Breakin' Away』『Roof Garden』『(Round, Round, Round) Blue Rondo A La Turk』『Teach Me Tonight』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『We're In This Love Together』はBillboardで最高位15位、R&Bチャートでは6位を記録し、イギリスでは最高位55位を記録した。2nd.シングルの『Breakin' Away』はBillboardで最高位43位、R&Bチャートでは25位を記録、3rd.シングルの『Teach Me Tonight』はBillboardで70位、R&Bチャートで51位を記録している。
お薦め曲は、大ヒットを記録した『We're In This Love Together』、アルバム・タイトル・ナンバーでもあってシングル曲でもある『Breakin' Away』、シングル曲の『Teach Me Tonight』、更に『Our Love』と『Roof Garden』をピックアップしておく。
本アルバムは、彼がジャズ畑のホーカリストであることから、ジャズ・ボーカル・アルバムにされているが、内容的にはAORのアルバムと言うことの出来るアルバムである。参加ミュージシャンも、デヴィッド・フォスター、ジェフ・ポーカロ、スティーヴ・ルカサー、スティーヴ・ガッド、エイブラム・ラボリエル、マイケル・ボディッガーなどが参加していて、ジャズとは繋がらないミュージシャンが参加している。そして、グラミー賞でも最優秀男性ポップ・ボーカル賞を受賞している。(完全にAORである。)
ということで、AORがお好きな方であれば、何の違和感もなく受け入れることの出来るものであって、聴かせる所は聴かせてくれるアルバムである。「ジャズ」ということを忘れて聴くことが出来るものであるので、AORがお好きな方はじっくりと聴いておきましょう!
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