ALICE『ALICE Ⅰ』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1972年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。本アルバムはヒットこそしなかったものの、彼らの優しさに満ちた楽曲が集まっていて、評判の良いアルバムである。(チャート成績と内容は比例しないと言うことを教えてくれるアルバムの一つでもある。)
収録曲は以下の全11曲である。『アリスの飛行船』『冬が終わって』『ティンカベル』『羊飼いの詩』『何も言わずに』『木枯らしの街』『ブラウンおじさん』『ティー・タイム -ナレーション-』『好きじゃないってさ』『移って行く時の流れに』『明日への讃歌』。
この中からシングルトシテリリースされているのは、本アルバムの2ヶ月前にリリースされた『明日への讃歌』である。(チャートインはしていない。)但し、本アルバムに収録されているのはシングル・バージョンと異なるアルバム・バージョンである。
お薦め曲は、本アルバムからは何と言っても『明日への讃歌』である。(お馴染みのシングル・バージョンと異なるという点でも注目である。)そして、『アリスの飛行船』『ティンカベル』『木枯らしの街』という所をピックアップしておく。また、『ティー・タイム -ナレーション-』は彼らのトークも入っているので、そういう所もポイントの高い所として注目である。
本アルバムのサウンドは完全にフォークである。後のヒット曲の数々とは少し毛色が異なっているサウンドであるが、彼らの原点はフォークであって、優しさにあふれたものである。本アルバムはそういう「優しさ」を至る所に感じることが出来るアルバムである。
また、アルバム・タイトルが、グループ名にローマ数字を使っているというのは、アメリカのバンドのCHICAGOのようでもあって、更に一目で何枚目のアルバムなのかと言うことも分かり、合理的でもある。(ただ、アルバムの代表曲が一目で分からないということもありますが...)
本アルバムはヒットしなかったことで、ここに収録されている曲は彼らの曲の中でもマイナー扱いされているが、知られていないのと内容のある曲ということは全く関係無いことである。ここには派手さはないものの、小粒ながらも粒ぞろいの佳曲が集まっている。ということで、じっくり聞くことの出来るアルバムとして、聴き入りましょう!
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