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ALICE『ALICE Ⅷ』 [音楽(特撮/邦楽)]

表題のアルバムは1980年8月に発表された彼らの8枚目のスタジオ・アルバムである。前作から1年2ヶ月ぶりのアルバムであるが、本アルバムのリリースの5ヶ月前と2ヶ月前に、彼らの2枚組のベスト・アルバムが2つリリースされているため、正に嬉しい状態での新アルバムの登場となった。(ベスト・アルバムはオリコンでTOP 10に入っているが8位と9位が最高位であった。)スタジオ・アルバムとしては前々作、前作に続いて3作連続でオリコンで1位を獲得するヒットになっている。尚、本アルバムはレコード会社を移籍してから最初のアルバムでもあった。

収録曲は以下の全9曲である。『ラ・カルナバル』『自分白書(マイ・ステイトメント)』『葡萄の実』『それぞれの秋』『夏の日に』『メシア(救世主)』『狂った果実』『黄色いかもめ』『標流者たち』。

この中からシングル・カットされたのは2曲である。レコード会社を移籍しての第1弾シングルとなった『狂った果実』はアルバムよりも約一ヶ月先行してリリースされて、オリコンで最高位6位を記録し、1980年の年間シングル・チャートでは38位にランクインしている。(尚、彼らのシングルのTOP 10ヒットはこの曲が最後になった。)続いて『それぞれの秋』がシングル・カットされて、オリコンで最高位27位を記録している。

お薦め曲は、シングル曲の『狂った果実』と『それぞれの秋』、更に『ラ・カルナバル』『夏の日に』『葡萄の実』という所をピックアップしておく。

内容としては、夏から秋に向かってという季節の変わり目を強く意識していて、夏のお祭りが終わって一息ということを感じられるものである。そしてこれが、前作までの彼らの黄金時代(=「夏」)からピークを過ぎた「秋」へと移っていくことを暗示しているのが、シニカルに感じられるところでもあった。(チャート成績やセールスは確かにピークを過ぎた結果になったが、内容としてはピークを過ぎたものではなく、ハイ・クオリティであるのは言うまでも無い。)まあ、夏を経験して一皮剥けて、大人の鑑賞に堪える芸術性が出てきたと言って良いですね。

サウンドとしては前作よりもおとなしくなったように感じられるが、円熟した魅力が出てきた燻し銀のアルバムでもあって、じっくりと聴きたいアルバムである。(特に、秋になると、毎年、必ず聴きたくなるアルバムである。→12月になると殆ど聴かなくなってしまうが、翌年の9月になると、また聴きたくなる...)

 

ALICE VIII

ALICE VIII

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 1994/05/25
  • メディア: CD


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