井上陽水『陽水Ⅱ センチメンタル』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1972年12月に発表された彼の2nd.アルバムである。前作から7ヶ月のスパンでリリースされたアルバムであって、前作のフォークの流れを受けたアルバムであって、(ライヴ・アルバムを挟んで)次作「氷の世界」の大ヒットに繋がるだけのクオリティの高いアルバムとなった。但し、前作同様に、「氷の世界」の大ヒットによって過去のアルバムにも注目されて、ロングセラーになったため、オリコンでは最高位10位を記録しているが、1973年の年間アルバム・チャートにはランクインせず、1974年の年間アルバム・チャートでは8位にランクインしている。
収録曲は以下の全12曲である。『つめたい部屋の世界地図』『あどけない君のしぐさ』『東へ西へ』『かんかん照り』『白いカーネーション』『夜のバス』『神無月にかこまれて』『夏まつり』『紙飛行機』『たいくつ』『能古島の片想い』『帰郷(危篤電報を受け取って)』。
この中からシングル・カットされた曲は無いが、アルバムとしての完成度は高いものになっている。(捨て曲も無いですし...)で、お薦め曲としては、『つめたい部屋の世界地図』『東へ西へ』『夜のバス』『神無月にかこまれて』『紙飛行機』『能古島の片想い』という定番曲をピックアップしておく。
アルバムとしては、前作が「デビュー・アルバム」であり、次作がミリオンセールスを達成したアルバムと言うことで、派手な位イメージが全くないため、隠れがちなアルバムになっているが、内容の方は次作にも負けないだけのハイレベルで、完成度も高い。また、次作のヒットで本作がロングセラーになったが、それは本アルバムの内容が高いからこそロングセラーになっている。(内容が無ければ、3年以上もチャートインするようなロングセラーにはなり得ない...)
初期作品であるが、彼のアルバムを聴く上では外せないアルバムである。しっかりと聴いておきましょう!
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