オフコース『I LOVE YOU』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1982年7月に発表された彼らの10枚目のアルバムである。前作に続いてオリコンで1位を獲得するヒットになっているが、内容的には今一つで、黄金期も終盤に突入したと言うことを感じさせるアルバムである。本アルバムは全国ツアーを行っている合間に録音され、そのツアーが終了すると直ぐにリリースされたことも関係しているのでしょうかねぇ~
収録曲は以下の全9曲である。『YES-YES-YES』『素敵なあなた』『愛のゆくえ』『哀しき街』『揺れる心』『きっと同じ』『かかえきれないほどの愛』『決して彼等のようではなく』『I LOVE YOU』。
この中からシングルトシテリリースされているのは2曲であるが、いずれもがアルバムよりも先にリリースされているので、形の上ではアルバム・リリース後にシングル・カットされた曲は無いことになる。シングル曲は、アルバム・リリースの1年1ヶ月前にリリースされた『I LOVE YOU』と、アルバム・リリースの1ヶ月前にリリースされた『YES-YES-YES』である。尚、奇しくもこの2曲は、共にオリコンで最高位6位を記録している。(アルバム収録の『I LOVE YOU』は、シングル・バージョンではなく、改めてレコーディングされたものである。)
お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『YES-YES-YES』と『I LOVE YOU』、そして『素敵なあなた』『かかえきれないほどの愛』をピックアップしておく。
記録上は黄金期にある作品であるが、レコーディングの時に5人が一同に揃うこと無く行われていることもあって、彼らのパフォーマンスとしては100%のものが出ていないことが分かってしまう所がある。そのため、持ち寄り、やっつけで完成させたアルバムというであり、「オフコースは前作で終わった」と言う声もあることが強く感じられる。
レコーディングの時期は確かに全盛期であり、ツアー中ということがあるにせよ、アルバム製作という姿勢を考えると、疑問のあるアルバムである。結果的にそういうものが彼らの黄金期に幕を降ろすことになるのだが、それも当然ということまで伝わってしまうアルバムであって、残念な印象の方が先に来るアルバムである。(だからといって、内容がゴミのようなものという訳ではなく、それなりの価値はあるのは言うまでも無いですが...)
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