FACES『FIRST STEP』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1970年に発表された彼らの1st.アルバムである。(分かりやすいタイトルですね。)言うまでもなく、蒼々たる顔ぶれが集まったバンドであって、このバンドとしてよりも、解散後の各人の活躍が余りにも凄いことでも知られている。何せ、そのメンバーというのはロニー・レーン、イアン・マクレガン、ケニー・ジョーンズにロッド・スチュワートとロン・ウッドが加わったのですからね。(UKロックがお好きな方であれば、誰がどんなバンドで活躍したかは説明不要ですよね。(そのため、ここでは省略します。))本アルバムは、そんな凄い顔ぶれの面々が集ったバンドの記念すべきデビュー・アルバムである。但し、最初のリリース時には、前進のバンド名義である「SMALL FACES」で発表され、後にバンド名が「FACES」となると、ジャケットの「SMALL FACES」の文字が「FACES」に改められた。
尚、本アルバムのチャート成績は、本国イギリスでは最高位45位、アメリカではBillboardで最高位119位を記録しているが、特に大きなヒットになった訳ではなかった。
収録曲は以下の全10曲である。『Wicked Messenger』『Devotion』『Shake, Shudder』『Stone』『Around The Plynth』『Flying』『Pineapple And The Monkey』『Nobody Knows』『Looking Out The Window』『Three Button Hand Me Down』。
この中からシングル・カットされたのは1曲で、『Flying』である。特にチャートインをすることはなかったが、彼らのデビュー・シングルとして曲名の方は有名である。
お薦め曲は、シングル曲の『Flying』、それ以外からは『Devotion』『Stone』『Around The Plynth』『Nobody Knows』『Looking Out The Window』という所をピックアップしておく。
サウンドとしても、本アルバムは「SMALL FACES」のものではなく、独自のものを出していて、後のヒットを記録した「FACES」のものともまた違った荒削りながらも大きな希望が感じられるロックを聴かせている。まさに、新たな形での船出に相応しく、アルバム・タイトル通りの第一歩(FIRST STEP)というものである。洗練されていない泥臭さがあるが、そういうものが本アルバムのエネルギーでもあって、魅力でもある。
ということで、後のFACESとしての原点であり、また、各メンバーにとっても一つの区切りのアルバムになるだけに、聴いておいて当然というアルバムである。たっぷりと堪能しましょう!(それにしても、R・スチュワートのボーカルも(当然のことながら)若いですね...)
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