ネオ・ウルトラQ#1 [特撮]
2004年の「ウルトラQ dark fantasy」の位置づけは『「ウルトラQ」のリメイク』、『「ウルトラQ」の続編(2nd.シーズン)』という位置づけとしている本作である。が、「ウルトラQ」(1966年の作品)から47年という歳月が実に中途半端と感じてしまう所が、今の円谷プロの低迷ぶりを一段と強く印象づけてしまう所でもある。
「47」と言う数字で真っ先に思いつくのは「赤穂浪士四十七士」であるが、特に本作が「赤穂浪士」と繋がりがあるとは思えない。また、歴代ウルトラマン(=ウルトラファミリー)の数が47人というわけでも無い。つまり、どう転んでも「中途半端」に感じるのですよね...
ということで、大きな期待を抱くと失望感の方が大きくなるだろう、と予想して、期待せずに見ることにした。(本作よりも、その後の枠で放送される「ウルトラセブン」の方が、何度もこれまでに見ているものの、そちらの方をより大きな楽しみとしていた...)
物語としては、確かに21世紀のものらしくなっている。それを象徴するのが、「怪獣保護団体」である。町中を歩く怪獣に対して保護を訴えるという所は時代を反映している。また、当然ながら、怪獣排斥派もいて、それらが対立するというのも現代らしい所である。しかし、日本ではそういう組織間の対立はあっても、実際の現場でデモがぶつかり合うという対立は、現実では殆ど無いのも事実である。一方、欧米諸国や途上国、または民族対立のある国々ではよく見られることである。それだけに、描写は現代らしいのだが、日本を舞台にしている限りは違和感に美智瑠者でしか無かったですね。→物語の舞台を日本以外としてしまうと、「ウルトラQ」の独特の世界から乖離してしまうのも分かりますが...
また、劇中に出てきたTVが昭和30年代を意識したレトロ・デザインのものだったのは良いのだが、登場人物が携帯電話を使って通話しているシーンがあると、レトロ感覚が逆に浮いていて、残念でした。
また、意識しているのか、色彩感を抑えた映像にしていたが、これが画面全体が暗く感じることに繋がり、「ウルトラQ」のイメージを踏襲しようとしているのが空回りしたと感じる所でした。
物語としては、要素要素では「なるほど」と感じられることが出ているのだが、1つの物語とするには、練り方、熟成のやり方に失敗していて、今ひとつの仕上がりになってしまった、という物語でした。また、全12話ということになっているが、「第1話」が全体的に地味だったこの物語では、今後に期待するという風船も膨らまないですね...このままだと「「ウルトラQ dark fantasy」の二の舞になってしまいそうな...
尚、本編時間は24分半だったので、全12話のトータル時間は294分になるたろうと、ということを作品データとして記しておきます。(DRモードで録画すると、1層DISCならば2枚/2層DISCならば1枚、で全話収録できることになります。)
↓一応、拾っておきます。
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