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太平洋の鮪の変化 [動物]

ちょっと面白い研究結果が発表された。魚に関するものである。

太平洋の赤道を中心とする15,000k㎡の海域において、1999年~2002年までの漁業データと1950年代のデータ元にして、生息数や魚の平均体重を比較したら、マグロやカジキ、サメなどの食物連鎖の上位にある大型の魚は、数が大幅に減り平均体重も半分以下になり、食物連鎖の下位にある小型の魚は、数が増えているという。(海の生態系は大きく変化したらしい。)この原因は、漁業による乱獲である可能性が高く、人間の活動が海の生態系に大きな影響を与えていることを示す結果となった。

サメは別にして、マグロといえば日本の消費量は世界の中でも多い。当然、太平洋産のマグロだけではなくインド洋、大西洋のマグロまでも消費している。(データがないため、インド洋と大西洋の生態系については議論のしようがないので、そちらについては語ることはやめておく。)乱獲の主原因が日本の大量消費とまでは言わないが、少しは原因になっているのは間違いないだろう。でも、50年前は大きさも大きく、数も多かったということでは、今よりも相対的な値段は安かったということになるのだろうか?

大型の魚がへり小型の魚が増えたということは、大型の魚にとっては餌が豊富にある、ということである。漁獲量を計画的に管理するということは一国で出来ることではないので無理だろうが、これが実現できれば、もう少し育つのを待つことで、より大きなマグロを獲ることが期待できる。だけど、こういう国際的な協調をと言ったら、鯨のように「捕獲禁止」ということを口にする団体が必ず現れる。研究結果を社会に役立てようというのは難しいということを感じさせてしまう... 「安くて美味しいマグロは食べたい」のだけど...



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