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人間のエゴによる狩猟規制の緩和 [動物]

滋賀県がニホンジカの狩猟について規制を緩和する。最近では頭数が増えていることにより、ニホンジカによる農作物やスギ、ヒノキの苗を食べる被害が深刻化しているためである。で、2011年度末までに頭数を半減させることを目指すという。そのため、今秋から雌ジカの狩猟を解禁し、ハンター1人が1日に狩猟できる頭数も、1頭から3頭に緩和する。更に、狩猟期間は11/15~2/15というのを、終了日を2月末にすることを検討するとしている。

では、ニホンジカによる農作物被害額はどうなっているのか、となると、1999年では1275万円だったのが、2003年は3408万円に増加しているという。また、スギやヒノキの被害面積も1999年の49haから5年間で224haへと拡大しているという。

いずれにしても、被害が増えているから数を減らせ、という考えは完全に人間のエゴである。また、あまりにも短絡的すぎる対策である。滋賀県は、田畑の周囲に電気柵や防除網を設置する市町村に対して補助金を交付しているほか、人工林の皮はぎ防止のため幹にテープを巻くなどの対策を講じているが、被害の拡大に追いつかないというが、そういう受け身中心の対策だから追いつかないのである。そもそも、人間が他の動物の数が増えた/減ったに対してその数を制御しようだなんて、おこがましいのである。数が増える/減るには、当然ながらそれなりの理由がある。自然破壊、異常気象が関係していることは言うまでもない。何かのはずみで、数が急減した場合、今度は何というのだろうか。

動物愛護団体も何らかの動きを示すだろう。絶滅しようとしている動物を保護しようというのならばまだ分かるが、数を減らそうという考えは、いずれはとんでもないしっぺ返しがやって来るという気がしてならないのだが...



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