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京都市バスが一部運賃値下げ [京都の話題]

京都市交通局が、8/1から洛西地域を走るバス6路線の運賃について、競合する民営バスの料金変更に合わせて一部引き下げることを明らかにした。値下げ幅は20円から最大で80円の範囲という。尚、値下げされるのは、29号33号特33号73号西5号西6号の6路線である。

値下げされるこれらの路線は、同じ地域でバスの運行を行っている民間会社・京都交通のバス事業を引き継いだ京阪京都交通が、8月から従来より低額の運賃制度を適用するためである。(要するに、京阪京都交通が値下げをするということである。)市バスの運賃がそのままだとすると、220円の均一区間外では、京都交通とほぼ同一運賃だったのがが一転して高いことになってしまう。

市交通局では、利用者の便益やバランスを考慮して値下げを決めた、というが、据え置いていたら、ほぼ同じ所を走る市バスの方が高くなってしまうので、利用客が減少し、大幅な収入減少に繋がるのは誰でも予想される。これら6路線の値下げで年間700万円の収入減を見込んでいると市交通局は言うが、「改定しなければ利用が減り、最大6000万~7000万円のマイナスが生じる」とも言っている。

市交通局が示した額については「?」が付く所もあるが、値下げによって競合他社とほぼ同じ運賃にしようという発想しか出来ないというのは、やはり役所の発想である。バスの便数をもっと工夫するとか、路線の見直しを行うとか、そういう運賃以外のサービスを向上させようという考えは生まれてこないのか。単にライバルに合わせているだけでは「受け身」の経営であり、利用客を増やすことは不可能である。利用客を増やすような努力を見せなければ、運賃を他社と同じに設定しても、いずれは利用客は離れていくだけである。どうしてこういうことが理解できないのだろうか?(まあ、利用客に対して「利用させてやっている」というお上の発想しか存在しないのだろうが...)

いずれにしても、競合他社に合わせるだけという戦略のない運行を続けていれば、どうせ赤字が増えるだけとなり、いずれは「廃止」(他社に路線を譲ることを含む)ということで撤退することになりますよ。もっと利用者のことを真剣に考えろってものである。



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