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JR西日本が車掌の契約社員導入計画 [時事ネタ]

JR西日本が、山陽新幹線や在来線特急などに乗務する車掌の一部業務に対して、契約社員の導入を計画していることが分かった。2006年春の導入を目指し、去年の12月に各労組に提案したが、福知山線の脱線事故のために現在は交渉が中断しているが、一部の労組は「事故など緊急時の対応に支障が出る恐れがある」と反発しているという。

現在、JRグループでは契約社員を導入している所はない。JR西日本の契約社員導入計画というのは、人件費削減と団塊世代の大量退職に伴う人員不足に備えるのが狙いとされている。

この計画では、「客室乗務員」という職種を新たに設けて契約社員を新規採用し、2~3人の車掌が乗務する在来線の特急や急行(9両以上)、新大阪~広島間の山陽新幹線(16両編成)に正社員の車掌と一緒に乗務させるとしている。(1編成の列車に乗務させる車掌の数は増やさないで現状維持という。)担当業務は、車内改札や乗り越し精算、旅客案内、急病人への対応、不審物・遺失物の処理、室内灯・空調の管理など多岐にわたるが、ドアの開閉、出発合図、他の列車に防護無線や発炎筒で緊急事態を知らせる二重事故防止措置、衝突などの危険がある場合の非常ブレーキ操作は行わないとしている。(「安全にかかわる業務は契約社員にはさせない」としている。)

JR西日本よ、あの事故は一体何だったのか。またも安全よりも利潤追求に走るというのか。社長が「安全第一に」と言ったのは、単なるポーズだったというのか。呆れかえるばかりである。(こんなことだったら、信頼回復なんて、永久に無理である。)

これを導入したらどうなるか、もっと考えてみろよ。(誰でも気づくぞ。)「安全にかかわる業務は契約社員にはさせない」ということは、これは正社員の車掌が行うことになる。ということは、正社員は基本的に車掌室から離れることが出来なくなる。乗客に対しては契約社員が接することになる。(が、正社員だろうが契約社員であろうが、乗客にしたら「車掌」は「車掌」であり、契約/正社員というのは関係ない。)そんな中で何らかのトラブルが発生したらどうなるか。安全に関わる業務を担う正社員は、その業務内容から、ますます乗客と接することが出来なくなり、状況を完全に理解していない契約社員が乗客と接し、対処しなければならなくなるが、こちらも担当職務から、状況をつかめないことから、新たなトラブルの種になるのは明らかである。(非常事態こそ、乗務員同士の密な連絡が重要である。)

また、車掌にしても、何かあったら大変なことになるのは直ぐに分かるため、ちょっとしたことであれば隠してしまう方向に動く可能性も否定できない。で、こういうことはいずれ大事故へと繋がる要因となる。(このように、大きな事故の後なのに再びこういうことを行おうという体質であれば、隠蔽体質の改善なんて期待できない。)

労組が反対するのは、リストラに繋がるということが根底にあるとはいうものの、少なくとも「安全面での後退につながる。」という主張に関しては同意できる。やはり、JR西日本の「利益追求第一主義」ということは変わりそうにない。(更に犠牲者を出したいというのか。)JR西日本は出来る限り利用しないようにする、という自己防衛策をより進めざるを得ない。



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