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牛肉セーフガード発動回避 [国際]

心配されていた輸入牛肉のセーフガードの発動が回避されることが28日に発表された貿易統計によって確認された。これによって、オーストラリア産牛肉に代表される輸入牛肉の関税を一時的に引き上げることが回避され、消費者に跳ね返るという大幅値上げは回避されることになった。

そもそも、今回の騒動は、アメリカでBSEに感染した牛が発見されたことに端を発していて、アメリカ産牛肉が輸入禁止になったことにその原因がある。輸入禁止から1年以上が経過したことから、セーフガード発動の有無を判断する前年同月比のデータが禁輸措置による大幅減少したデータとなったためであるが、輸入業者が通関手続きを遅らせて4~6月期の輸入量を減らす工夫をしたためである。(発動されていれば、関税が38.5%から50%になっていた。)

とはいうものの、今回の騒動のもう一つの要因は、農水省が「セーフガード発動」の姿勢を崩さなかったことにもある。誰が見ても、今回のデータの前年データの大幅減の要因はBSEという特殊事情によるものであるのは明白である。それなのに杓子定規的に「セーフガードを発動する」という姿勢を取り続けた農水省は糾弾されるべきである。ここの役人は、特殊事情ということも一切考慮せず、国民のことよりも法を守ることを優先し、同時に税金を集める策略しか考えていなかったということが明確になったのである。それを救ったのは、輸入業者という民間であった。

とにかく、役人とは国民のことを考えていない。政府もそれに対して何にも手を打つことが出来ない。「官」は諸悪の根源だということは、間違っていないようである。



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