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社会貢献は100億円です [時事ネタ]

日本道路公団とファミリー企業68社などが、ドクターヘリの導入など高速道路に関係する社会貢献事業に対して、企業の持つ剰余金のうち総額約100億円を充てる方針を発表した。また、社会貢献事業の内容としては、ドクターヘリに加え、心停止した急病人に電気ショックを与え救命を図る自動体外式除細動器の休憩施設への整備、太陽光や風力発電の導入の支援などとしている。

これは、道路公団が少しはイメージ回復を狙ったものということになるが、ふざけるな、ということで、何処まで甘いことを言えば気が済むのだろうか。本当に呆れかえるばかりである。

というのは、道路公団との業務を通じて企業が持っている剰余金は総額985億円と公団は説明している。また、ファミリー企業数は現在73社ある。つまり、社会貢献事業に参加しない企業が5社もあり、かつ、事業費用が1割という100億円に留まるというのはどういうことなのか。本当に世の中をバカにした社会貢献事業ということになる。

それでなくても、あまりにも酷い状況の道路公団が行わなければならないのは、再発防止の徹底、組織の改革ということもあるが、信頼回復のために何を行うのかが問われている。余剰金があるのならば、たった1割ではなく、もっとつぎ込め、というものである。全額投入したから信頼が回復する、というものでもないが、そういうことを行えば、少なくとも社会貢献を行おうという姿勢だけは伝わる。それを1割に抑えるというのは、ケチっているという姿勢しか見えず、社会貢献ということはポーズとしか受け取られない。(幹部はそういうことも分からないのだろうか?こういう所は、やはり役所の感覚としか言いようがない。)

こんなことでは、まもなく民営化されることになっているが、あっという間に経営危機に陥るのが目に見えている。(その時、再び税金投入で一旦国営化して再建する、というバカなことだけは絶対に止めてもらいたい。)本当に、道路公団は現在置かれている位置を把握しているのだろうか、という疑問を強くするだけである。

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(追記)
国交相が、「果たしてそんな規模でいいのかというのが率直な感想だ」と金額が少ないとの認識を示した。ということで、近いうちに公団は慌てて追加するということを発表することになるのだろうが、外部から言われないと(額が少ないことに)気づかない公団では、金銭感覚は完全に狂っているとしか言いようがない。民営化するよりも解散させた方がいいのでは?

(再追記)
日本道路公団は26日、「ドクターヘリの導入など高速道路関係の社会貢献事業に、ファミリー企業などが持つ剰余金約1000億円のうち約100億円を充てるだけでは少ない」とする異例の補足コメントを発表した。上記(追記)に記した国交相の発言などもあり、それに対応したものということになるが、25日に「100億円を使う」と発表した時には「大変好ましい」としていたのだから、世論を見て修正したということになる。実にふざけた組織ということを自ら証明しているだけである



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