SSブログ

戦隊回顧録34 [特撮研究]

戦隊長官の「地球人」長官の第5回となる今回は、その他ということで、職業軍人、科学者(博士)、武術の達人のいずれにも属さない長官について。これに該当するのは、仙人であるジュウレンジャー、鶴姫家の従者であるカクレンジャー、巫女であるガオレンジャー、竜人であり戦士の一人でもあるアバレンジャーとなる。

「その他」というものは、言い換えれば「パターンにはまらない」ということになり、戦隊シリーズでは特別なものになる。また、比較的新しい戦隊がここに多いということは、以前の戦隊では、パターンに合った設定が行われていたが、近年はそれを打ち破った新しい概念を導入して、新たな戦隊を生み出そうということが行われていると言える。

ジュウレンジャー。長官は仙人・バーザである。ジュウレンジャーは、敵が魔女バンドーラ一味、戦隊メンバーは1億7000万年前の古代人類の戦士、というファンタジー戦隊であるジュウレンジャーということで、現代人は戦隊に関与していない。そのため、長官という立場の人物には特別な存在となる「仙人」が設定された。また、バーザは、バンドーラが甦ったことを知ってジュウレンジャーを目覚めさせて戦隊を組織している。彼は過去にバンドーラに敗れ、魔力を封じられている。

カクレンジャー。鶴姫家に仕えている百地三太夫が、長官というよりは長官的な立場でカクレンジャーを支援している、といった方がよい。そのため、カクレンジャーのメンバーと共に行動するということもなく、歴代戦隊長官の中では、存在感が薄い。でも、戦隊メンバーが若いということから、それを見守るような存在は必要である。サスケが妖怪の封印を解いてしまうのが、あと10年早ければ、一代前で、平均年齢高いカクレンジャーが、10年遅ければ、現行メンバーだがサポート陣が若返った顔ぶれとなっていたであろう。それを考えたら、あたりさわりのない長官(的役割)を務めたと言える。

ガオレンジャー。「ジェットマン」に続いて2度目となった女性長官となった戦隊であり、巫女・テトムがその役割を務めている。第六の戦士であるガオシルバーを除けば、現代の若者たちによって構成されている戦隊と、ファンタジーの世界であるパワーアニマルの住む世界を繋ぐためには、人間ではない存在で繋ぐのが簡単ということなのだろうが、長官という雰囲気を変えることになったということで、歴代戦隊史に残るキャラである。

アバレンジャー。長官らしい長官が存在しない戦隊であるが、戦隊メンバーを導くという役割から、竜人であり、アバレブラックとして戦いに加わったアスカが長官的役割を務めたということになる。「ジャッカー電撃隊」の後半で、行動隊長としてビッグワンが加わった状態があり、長官であるジョーカーがやや陰に隠れたようなことになったが、これに近い形と言えば良いだろう。(恐竜やの主人である杉下竜之介は、基地となる場所を提供したということで、典型的なサポータと言える。)

次回は、戦隊長官に関するおまけ話の予定。



共通テーマ:テレビ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。