1ドルで子会社を売却 [時事ネタ]
大日本インキ化学工業は、欧米で合成樹脂事業を手掛ける米子会社であるライヒホールドグループの持ち株会社の全株式を売却すると発表した。これは事業不振が続き、成長が見込めないためであり、現経営陣による自社買収方式で行うという。と、ここまでならば通常でも珍しくない話である。が、今回は全株式を1ドル(約110円)で譲渡するというのである。(年商1000億円はあるという会社である。)
大日本インクは、この売却によって今年の9月中間期に特別損失530億円を計上して処理するとしている。ということで、表向きはこれで快傑となる。しかし、いくらなんでもこの売却価格は問題になるであろう。何故そんな価格で売却することにしたのか。時価よりも多少安くして売却するということはあったとしても、この価格は異常である。株主代表訴訟を起こされて、これを決断した経営陣が損害賠償を請求されることになるでしょうね。(で、非難されることで、会社のイメージも悪くなり、より厳しくなっても知りません。)