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業過致死傷の罰金100万円に引き上げへ [時事ネタ]

刑法の法定刑見直しを進めている法務省は、現行50万円とされている業務上過失致死傷罪の罰金刑の上限を、2倍の100万円に引き上げる方針を固めた。これは交通人身事故への対応強化が狙いという。これに伴い、簡易な手続きの略式命令で科すことができる罰金の最高額も50万円から100万円とするという。また軽微な事件の柔軟な処罰を可能にするため、懲役刑や禁固刑しかない窃盗、公務執行妨害などの罪に30万~50万円を上限とする罰金刑を新設することも決めた。

これらは10月の法制審議会総会に諮問し、来年の通常国会での成立を目指す、としている。(ということは、来年の秋ごろから2007年初頭には施行されることになるものと思われる。)

犯罪の抑止を目的として、罰金の科料を引き上げることは一つの策としてはそれなりに効果を期待できる。しかし、たった2倍にする、というだけではその効果も半減である。(2倍では中途半端である。)これでは、「それなりに対応策を考えて実行しました。」という政府のパフォーマンスにしかならない。本気で効果を狙うのであれば、1桁アップとなる10倍ぐらいにするべきである。(例えば、駐車違反で検挙された場合、罰金が数万円ならば「運が悪かった」と無理矢理納得してしまっても、数十万円の罰金と言われたらどうしますか?)

しかし、罰金を引き上げただけでは何にもならない。「○月○日以降は罰金が上がります。」ということを大々的にアピールして、犯罪を減らすように努力している姿を見せなくてはならない。これが無ければ、単に罰金の引き上げによって国の歳入を増やそうとしている、と思われるだけである。法務省はそのことを分かっているのでしょうかねぇ~?(それとも、「売り上げ」とは言わないが、やはり反則金収入の増加が目的なのか...?)



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