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JOURNEY『ESCAPE』 [音楽(洋楽)]

これで、4本続けて、記事のタイトルがアルファベットのものが続くことになる。まあ、洋楽を取り上げているのだから、日本語の文字が入らない方が良いでしょう。更に、「ハマるとヤバいんです♪」モード(これって何?ということは考えないで...)に突入しているから、それは気にしないことにする。

表題のアルバムは、1981年に発表されたアルバムであり、翌1982年のBillboard年間アルバムチャート6位に輝いた(翌83年も、年間34位にランクインした)名アルバムである。このアルバムは、『INFINITY』『EVOLUTION』『DEPARTURE』という3部作を完成させた彼らが、80年代になり、新たな時代を迎えて放ったものであり、本作によって、彼らの人気は不動のものとなった。また、サウンドの方も、ポップ調が進むことになりました。(これには賛否両論あるが、これにより、より大衆受けするようになったのもまた事実である。)

また、この時期のJOURNEYは、TOTOと共に、アメリカン・ロック・バンドの雄として音楽シーンを引っ張っていたグループでもある。そこに、第二次ブリティッシュ・インベージョンの波に乗って現れたイギリス勢、更にはダウンアンダー勢力(=オーストラリア勢)、カナディアン勢力がひしめき合い、アメリカ勢もそれに負けじと対峙したことから、まさに一つの頂点を極めることになる1983年に繋がっていく。JOURNEYにとっては、その勢いで1983年発表『FRONTIERS』にも受け継がれることになり、「栄光の1983年」の音楽シーンにも当然ながらその名前が刻まれることになる。(とにかく、1983年の曲というのは名曲ばかりである。)

ということで、普通であれば'83年産の『FRONTIERS』をということにするのが筋なのだろうが、そうではなく『ESCAPE』を聴いて取り上げることにしたのは、こちらの方により好きな曲が収録されている、というだけなのである。(が、聴くアルバムを選択する場合の理由というのは、その程度のことで、たいていは深く大きな理由というものは無いのである。)で、1曲目の『Don't Stop Believin'』(邦題として「愛に狂って」と付けられているが、この邦題は嫌いだ!!)から再生を始める。

JOURNEYと言えば、STEVE PERRYのボーカルは外せない。が、彼の音楽性というのは、後にソロアルバムを発表しても変わらない。(彼のソロアルバム『STREET TALK』を聴いた時、そのサウンドは「JOURNEY」のサウンドと変わらなかった。で、何で「JOURNEY」名義ではないのだろうか?と思ったものである。)よく言えば、芯がぶれないということになり、悪く言えば、自分の個性を主張して周囲を気にしない、ということになる。(同じ事柄でも、立場を変えて検証してみると、真逆のことが導き出される。)が、音楽を含む芸術の世界であれば、後者のように言われても、それはそれでいっこうに問題にはならない。(ただ、飽きられて、振り向いてもらえなく可能性はある。)ということで、このアルバム『ESCAPE』から、S. PERRYのソロアルバム『STREET TALK』を含み、『RAISED ON RADIO』の頃のJOURNEYはまさに無敵であった。その黄金時代の到来を告げた『ESCAPE』からは、最近になって車のCMソングとして使われている『Don't Stop Believin'』『Who's Crying Now』『Open Arms』などがヒットを記録している。特に、本アルバムのラストを飾る『Open Arms』は、'80年代を代表するバラード・ナンバーでもある。

が、これらの曲も良いが、それよりも『Stole In Love』の方がS. PERRYのボーカルがハマっているし、『Keep on Runnin'』の方がよりエネルギッシュなサウンドを聴かせてくれる。また、アルバムタイトルと同名の『Escape』では安定した彼ららしいアメリカン・ロックを聴かせてくれる。(こういう所は人それぞれの好みというものが影響するところなんですが...)

ここで思い出したことが一つ。S. PERRYの歌声を、「アメリカン・ロック演歌」だと言った人がいました。ここで言う「演歌」というのは日本の演歌のことを言っているのではなく、「哀愁を帯びたアメリカ的な曲」という意味で、演歌の本来の意味である「哀愁を帯びた日本的な曲」という意味と対比しているのである。これはこれで、何となく理解出来るのだが、日本の演歌に対応するのは、アメリカではカントリーであるので、「アメリカン・ロック・カントリー」とでも言った方が... いや、この言い方だったら、何が何だか分からなくなってしまう。こうして見ると、「アメリカン・ロック演歌」なかなか上手い表現でもある。

そうしている内に、現在のBGMはラストの『Open Arms』(邦題「翼をひろげて」が付いているが、原題の方が絶対にいい!!)になっている。ということで、お後がよろしいようで。

Escape

Escape

  • アーティスト: Journey
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1996/10/15
  • メディア: CD


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コメント 3

Samansa.

またまたなつかしい…キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー
JOURNEYがアメリカの演歌ですか…
アメリカの演歌といえば…カントリーポップかなぁ~って思うのは私だけかな…
しっかし懐かしいわぁ~♪
ってことで私もniceをポチットナ_ρ(・_・)
by Samansa. (2005-11-04 23:45) 

りょんりょん

産業ロックって揶揄されてもいましたが(特に80年代後半に、TOTOとかも含めて)、売れ線狙いな部分もあったとは思うし、初期の頃からのファンはペリーを入れて彼の発言力がバンド内で大きくなっていくのを嬉しくは思わなかったでしょうけれども、やっぱし良い曲を残してくれたことには違いないわけですもんね。

再結成した時もペリーがいたからこそブランクが長かったにもかかわらずビルボード初登場3位にランクされたんだろうし、ペリーが抜けてから失速していったのも、ジャーニーを期待していた殆どの人はジャーニー=ペリーだったんでしょうね。

そんな私はニール・ショーン派です(笑)。でもニールは内心穏やかではなかったでしょうね。バンドが大きくなっていくのはいいけど、自分が作った時と方向性は大きく変わっていくし、実質的なリーダーは自分じゃなくなっていくし、で。

ペリーのソロの「STREET TALK」のバックの演奏ってそんなにジャーニーぽかったでしたっけ?「Oh!シェリー」しか憶えてないや……。そう言えば実家にまだこのレコードがありました。埃まみれになりながら。

長くなってだらだら書き込んじゃいました。ごめんなさい。
by りょんりょん (2005-11-05 08:39) 

MEICHIKU

りょんりょんさん、コメントありがとうございます。
'80年代後半はダメですね。音楽界では83年が頂点ですが、'80's文化としたら85年がピークで、この年を過ぎると、不思議と全てが悪い方向に向かっていったように思います。
「産業ロック」。これはある意味'80's文化が残した悪しきものの象徴のように思います。(商業主義が入ると、芸術・文化は衰退する...)
by MEICHIKU (2005-11-05 11:29) 

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