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ZZ TOP『ELIMINATOR』 [音楽(洋楽)]

今回は、ZZ TOPである。(STYX、DURAN DURAN、JOURNEYというような'80'sのメジャー所を書いていることから、TOTOやFOREIGNERといった辺りの登場を期待されたかもしれないが、そう簡単には問屋が卸しません。)BGMは表題のアルバムであり、1曲目の『Gimme All Your Lovin'』から爽快であり、シンプルかつパワフルで、テクノのビートを取り入れたアメリカン・ロックのビートが心地よく響いてくる。

アメリカと言っても国土は広く、イースト/ウエストコーストでは音楽性が違っている。そんな中でも、一つの勢力を誇っているのが、テキサスを中心とした、いわゆる「サザン・ロック」である。ZZ TOPは、そのサザン・ロックの流れを受けた3人組のバンドである。(サザン系のアーティストとして筆者は、"ZZ TOP"の他には"38 SPECIAL"という名前が浮かんでくる。)

ZZ TOP、彼らは70年代前半から活動を行っており、それなりのヒットは記録していた。1973年発表のアルバム『TRES HOMBRES』は、1974年のBillboard年間アルバムの10位を記録している。また、1975年発表の『FANDANGO』は同年の同チャートで年間34位、1979年発表の『DEGUELLO』は翌80年の年間39位に輝いている。このようなヒットを飛ばしていたら、それなりの成功を収めているということになる。しかし、悲しいかな、全米を股にかけるようなメジャー・バンドとしてよりも、サザン・ロックの旗手という程度の認識であった。(サザン・ロックはイースト/ウエストコースト・サウンドと比べられると、ややマイナーということで片付けられてしまっていた。)

が、表題のアルバムはそういう状況を打破したアルバムでもあり、サザン・ロックの歴史に残る名作である。で、その『ELIMINATOR』は、ZZ TOPが1983年に発表したアルバムであり、同時に彼らがメジャー・バンドとしての地位を確立したアルバムでもある。(彼らのサウンドにも音楽的変化が現れている。)尚、このアルバムは1983年の年間チャートで31位となり、翌1984年では年間7位となった。(が、83年、84年のチャートというのは、他の年と比べても意味合いが違う。何せ、「黄金の1983年」生まれの秀作が競い合っているのである。)

この後、1990年公開になった映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」に出演し、舞台となる1885年の街中で劇中で演奏を行っていたのが印象にある。(とは言っても、'80's文化の頂点を極めた1985年を過ぎると、(音楽業界もそうだが、全体的に)パワーダウンした感は否めないのだけど...)

いろいろと記している内に、BGMは6曲目の『Legs』になった。(アルバムを曲順に再生中)CDだったら、アルバム収録曲が連続して収録されているが、LPだったらここでサイド・チェンジが必要であった。この『Legs』は、LPではB面のトップを飾る曲で、こちらのサイドでもいきなりトップギアに入って快走する心地よさがあったものである。

そうそう、ZZ TOPと言ったら忘れてはならないことがある。それは、あのテンガロンハットと長い髭である。こうした要素が古き良き時代の西部のイメージを醸し出してくれるのだが、こういう雰囲気は洗練された都会の雰囲気を持つイーストコースとサウンドや、爽やかな天候のような明るいウエストコーストサウンドには無く、ちょっと泥臭さを感じるサザン・ロックの真骨頂であり、ZZ TOPにはそういうものが似合っている。ある意味、アメリカらしいサウンドであり、つくづくアメリカは広いと言うことを感じるのである。

Eliminator

Eliminator

  • アーティスト: ZZ Top
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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