INXS『GREATEST HITS』 [音楽(洋楽)]
1994年にリリースされたベスト盤であるが、この時期はマイケル・ハッチェンスが亡くなった後ということで、これまでの彼らを総括するような意味があるベスト盤でもある。(1982年から1994年の曲が収録されている。)'80's文化が頂点となる1985年以降の活躍が顕著な彼らであるが、MEN AT WORKを中心とした'80年代前半のダウンアンダー勢力(これに属するアーティストたちのアルバムもいずれ述べていく予定である。)の台頭がみられた時期から活動をしており、スマッシュヒットを放っていた彼らだから、その後の活躍も当然と言えば当然である。混迷の時代を迎えた中で、自分たちのサウンドを発表し続けると同時に、それらが魂のあるサウンドであったことが存在感を感じ去る。それを思うと、マイケルの訃報は本当に残念なことであった。尚、筆者が所有している本アルバムは、全20曲入りのオーストラリア盤である。
彼らのサウンドはファンク系のものであるが、変にその道を進むのではなく、とても聴きやすい親しみのあるサウンドが魅力である。また、オーストラリアのバンドで一世を風靡したMEN AT WORKのサックスのように、彼らのサウンドのサックスも魅力がある。
『Just Keep Walking』から始まり、『The Loved One』『Don't Change』『Original Sin』『I Send A Message』と続いていく。特に『Original Sin』のサックスの音は心に響くものである。曲は更に『Burn For You』『What You Need』『This Time』『Kiss The Dirt(Falling Down The Mountain)』『Listen Like Thieves』とヒット曲が続く。これらの曲になると、知っている、という方も増えてくるでしょうね。
後半に収録されている曲を一気に記すと、『Need You Tonight』『Mediate』『Devil Inside』『New Sensation』『Never Tear As Apart』『Sucide Blonde』『Disappear』『Heaven Sent』『The Gift』『The Strangeest Party(These Are The Times)』ということになる。(こうしてみると、あの曲が無いのだけれども... というのがあるのだけれども、そこはご愛敬ということで...)いずれの曲についても語りたいことがあるが、長くなるのは必至のため、逆に語らないことにして、「じっくりと聴いていただきたい」とだけ記すことにする。
マイケルの死後、一時はどうなるかと思わせたINXSであるが、活動は続けてヒットを放っている。バンドの看板を失っても、熱い魂のメッセージは失っておらず、こういう所は嬉しくなるものである。また、全20曲、74分弱という時間は、数字だけを見れば長いと感じるかもしれないが、時間の経過を忘れさせてくれるサウンドに浸る心地よさ、これはとてもいいものである。(一聴をお勧めしたいベスト盤である。)
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