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THE BODYGUARD(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

昨日UPした「BOOMERANG」の所でも記したが、「ボディガード」についてもしっかりと取り上げることにする。この作品も1992年の作品である。映画について簡単に記すと、ミック・ジャクソン監督、ケヴィン・コスナー主演で、主題歌を歌っているホイットニー・ヒューストンも出演している。女はトップスター、男は屈指の腕を持つボディガード。その二人のラブ・サスペンスで、日本ではアメリカ以上のヒットを記録している。

とにかく、このサントラ盤は大ヒットを記録し、1993年のBillboard年間アルバム・チャートで1位を獲得したのをはじめ、通算で20週間にわたってNo.1の座に座った。(最初に13週連続、その後、3度の1位返り咲きで、1週、3週、3週1位を獲得した。)また、ホイットニーの歌うシングル『I Will Always Love You』も1993年の年間シングル・チャートで1位に輝くと同時に、更新されたばかりのBillboardシングル・チャートの連続1位記録(BOYZ II MENの『End Of The Road』の13週連続1位)を更新する14週連続1位となった。(現在では、更にこの14週という記録は破られている。)ということで、1992年8月第3週から1993年2月末の半年ちょっとの間(29週間)のBillboardシングル・チャートは3曲しかNo.1になっていないという事態となった。

また、本サントラ盤が他のサントラ盤と違っているのは、収録された全12曲の内、半数の6曲をホイットニーが担当していて、残る6曲を他のアーティストが担当という、特定の一人(一組)のアーティストに傾いたサントラなのである。(こういうサントラというのは比較的珍しい部類となる。また、収録曲の半分ということなので、ホイットニーのアルバムと言うと言いすぎになる。)

ということで、最初の6曲はWHITNEY HOUSTONの曲となっている。トップを飾るのは、超大ヒット曲の『I Will Always Love You』である。とにかく、メロディアスで美しい一曲である。(あまりにも有名なので、ご託を並べることは止めておく。)続く『I Have Nothing』もバラードで美しいボーカル・ナンバー、『I'm Every Woman』はバラード調のイントロからテンポ良いポップでメロディアスなナンバーとなるスマッシュ・ヒットを記録した一曲、『Run To You』は、これもまたホイットニーの歌唱力で圧倒されるメロディアスなバラード・ナンバー、『Queen Of The Night』はテンポの良いパワフルなダンス系チューンということで、サントラだからこそバラードの連続攻撃に耐えられなくなっていた所に颯爽と登場してくれます。そして、またもバラードである『Jesus Loves Me』と、ここまでがホイットニー劇場である。(彼女のソロ・アルバムならば良いけれど、サントラ盤で同一アーティストのバラードが多いというのが、筆者の本アルバムに対する不満点である。)

以下は他のアーティストたちによる曲となり、まずはバラードである『Even If My Heart Would Break』(KENNY G & aaron neville)が登場となる。ただ、ここでは男性ボーカルであるので許せるのだが、「サントラ盤」ということだったら、もう少し幅広い曲を収録してもらいたい所である。で、次は『Someday(I'm Coming Back)』(LISA STANSFIELD)となり、テンポの良いダンス系のポップス・ナンバーの登場で、「サントラ盤」として不満に思っていた部分のもやもやが少し飛んでくれる。続く『It's Gonna Be A Lovely Day』(S.O.U.L. S.Y.S.T.E.M.)はラップの要素が入ったファンキーな一曲であり、ようやくバラード地獄から解放された気になるところである。続く『(What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding』(CURTIS STIGERS)は、'80's前半のダウンアンダー勢によって一般的となったサックスを巧みに使ったロック・ナンバーであり、こういう曲がないと、サントラとしたら寂しくなる所である。そして、サントラ盤では必ずあるインスト・ナンバーであるテーマ曲『Theme From Bodyguard』が静かにゆっくりと印象的なピアノの音に引っ張られてメロディアスに響いてくれる。そして、ラストは『Trust In Me』(JOE COCKER featuring SASS JORDAN)ということで、しゃがれボイスのJOE COCKERのボーカルが印象的なロック・テイストのボーカル・ナンバーである。

本アルバムは、記録の面では確かに歴史に残る一枚であり、その内容も悪いものではない。しかし、「サントラ盤」ということを考えると、映画の方も悪いものではないにしろ、どうしても物足りなさを感じてしまうのである。(要するに、サントラ盤には「おもちゃ箱」的な要素を求めたくなるためである。尚、これがホイットニーのソロ・アルバムという要素があれば、十分許せるのだけど...)ということなので、本アルバムは筆者個人的にはあまり好きではないサントラ盤である。が、内容を否定するものではない。(「BOOMERANG」の『End Of The Road』について先の記事で記したので、それを受ける形で記したという訳です。)まあ、「好き嫌い」というのは今回の筆者のような個人的な拘りによっても左右されるものであり、こういう部分があるからこそ、また面白いのですが...

 

The Bodyguard (Digipack)

The Bodyguard

  • アーティスト: Whitney Houston
  • 出版社/メーカー: Unknown Label
  • メディア: CD

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ボディガード

ボディガード

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2005/11/18
  • メディア: DVD


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