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KNACK『RETROSPECTIVE[THE BEST OF THE KNACK]』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1992年にリリースされたベスト盤である。それにしても彼らはベスト盤というものが数多くリリースされている。'70'sも終焉の時を迎えようという時に、突如現れて、「BEATLESの再来」とまで言われた彼らであるが、大ヒット曲『My Sharona』の強烈なインパクトは色褪せることなく、まもなく迎える'80'sという新しい時代の希望の星となった。(でも、それがあまりにも強烈だったため、数曲のヒットを放っているが、一発屋の印象が強いのもまた事実である。)

収録されているのは全17曲。一発目は時代を変えた大ヒット曲『My Sharona』である。シンプルでストレートなロックン・ロールということで、世の中はディスコ・フィーバーの中、'80'sに向けて希望の星が現れ、勢いに乗って、6週連続全米No.1に輝き、1979年のBillboaed年間シングルの方も1位に輝いたのである。とにかく、小気味良いサウンドは一大旋風を巻き起こしたのである。このシンプル・サウンドはその後も何本かの映画でも使われることになり、いつしか'80'sを代表する一曲にもなった。続く『Your Number Or Your Name』も小気味よいシンプルなロック・ナンバーである。続く『One Day At A Time』はミディアム・テンポのロック・ナンバーであり、ちょっと商業ロック系のサウンドの一曲で、彼らの曲というよりはJOURNEYやTOTOのサウンドではと思ってしまう曲である。続く『The Hard Way』はビートの利いたロック・ナンバーで、このシンプルなサウンドこそ彼らの特徴である。

続く『Good Girls Don't』はシンプルなロック・サウンドの中にもややポップな所があり、なかなかの一曲である。尚、この曲もシングル・カットされてヒットしている。続く『(She's S0) Selfish』は『My Sharona』に通じる所があるシンプルであり、かつパワフルなロック・チューンであり、いかにも彼ららしいサウンドである。続く『Just Wait And See』はドラムのサウンドが心地良いシンプル・ロックであり、ちょっとメロディアスな部分もある一曲、『Baby Talks Dirty』はシンプルでパワフルなロック・チューンで、やはり『My Sharona』に通じるノリの良い一曲である。(この曲もシングル・カットされてヒットしている。)

続く『We Are Waiting』はスローなテンポでハーモニーの方に主眼を置いたボーカルが魅力的な一曲であるが、サビを向かえると急にテンポアップするのが果たして良かったのだろうか?と思ってしまうのがちょっと残念な所でもある。続く『I Want Love』はギター・サウンドが唸るロック・ナンバーであるが、シンプルな構成という彼ららしい曲でもあり、なかなかご機嫌な一曲でもある。続く『Africa』はTOTOの大ヒット曲とは関係なく、ジャジーでドラマティックな味のあるロック・チューンであり、「シンプル」という彼らのサウンドとはかけ離れたちょっと凝ったサウンド・ワールドを展開してくれる曲である。続く『Can't Put A Price On Love』はミディアム・テンポのシンプルなロック・ボーカル・ナンバーであり、どちらかと言うとじっくりと聴かせるナンバーである。

続く『Rocket O' Love(Demo Version)』は一転して激しいロック・ナンバーとなり、パワフルな所を見せてくれる一曲である。(と言っても、ハード、ヘビメタ系ではなく、彼らの持ち味であるシンプル・ロック系である。)続く『Another Lousy Day In Paradise』は彼らの特徴であるシンプルなサウンドのロック・ナンバーであり、そんな中でも唸りたいところを抑え気味に響くギターが印象的なロック・チューンである。

続く『Sweet Dreams』は、本当に同名異曲が数多いタイトルであるが、彼らのオリジナル曲である。どこか懐かしい'60'sから'70's前半のテイストがするポップ寄りのロック・ナンバーであり、とても聴きやすい曲である。続く『Don't Look Back』は『My Sharona』に通じるものがあるシンプル・サウンドのロック・ナンバーであり、力強くサウンドが響く一曲である。ラストは『Pay The Devil(Ooo, Baby, Ooo)』で、この曲はピアノの演奏に乗せたフォーク、カントリー系のサウンドという全く違った曲となっている。が、彼らのシンプル・サウンドということを考えたら面白い選択でもある。ハーモニカのサウンドがまた良い味を出してくれていて、ちょっとノスタルジーを感じてしまう。

彗星の如く現れた彼らは最初に超ヒットを放ち、その後はさっぱりだったという印象があるが、何だかんだと言って'80'sには何枚かのアルバムを発表している。やはり『My Sharona』を含んでいる1st.アルバム「GET THE KNACK」があまりにも突出した出来であり、これを越えるアルバムを生み出すことは出来なかったものの、それでも小粒ながらもいいアルバムを発表している。彼らが「一発屋」であれば、大ヒットアルバムをカバーしておけばよいが、それ以降のサウンドにも触れるとなると、よはりベスト盤を選ぶというのはいい選択となる。本ベスト盤は彼らの1st.アルバム「GET THE KNACK」と共にライブラリーに加えてもらいたい一枚である。

 

The Retrospective: The Best of the Knack

The Retrospective: The Best of the Knack

  • アーティスト: The Knack
  • 出版社/メーカー: Capitol
  • 発売日: 1992/11/24
  • メディア: CD


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コメント 1

Johannes(ヨハネ)

TBありがとうございました。
このBEST盤は買いたいと思います。
又、よろしくお願いします。
by Johannes(ヨハネ) (2006-02-10 17:22) 

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