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BLONDIE『BLONDIE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1976年に発表された彼らの1st.アルバムである。当時の彼らのサウンドはパンク系のポップなものであり、世界的なディスコ・ブームを代表するグループの一つである彼らも、デヴューした時はニューヨークのパンク系の血筋のサウンドであった。本アルバムはBLONDIEのルーツを知ることになるアルバムであり、ディスコ期の彼らのサウンドに慣れている(というか、BLONDIEと言えばやはりその時期のサウンドを中心に耳にしていることでしょう...)耳が聴けば、別のグループではないか、と思ってしまうほど、パンク系のロック・ナンバーが中心になっている。(知らない方にとってはかえって新鮮に感じるかもしれませんね。)

まずは『X Offender』というポップな一曲でスタートする。この曲はリズミカルでテンポの良い曲であり、後のディスコ・ブームの時期のサウンドを予感させる部分があるものの、ポップで明るく楽しいと言った感じが強い。続く『Little Girl Lies』はパンク・ロック系のサウンドの一曲であるが、若い(今でも若々しいですが...)DEBORAH HARRYのボーカルにあどけない初々しさが感じられることもあって、とても親しみやすさを感じられる一曲である。続く『In The Flesh』は'50's風のスローなダンス・ナンバーという一曲であり、ゆっくりとしたテンポで古き良き時代の雰囲気を再現してくれている。

続く『Look Good In Blue』はパンク系のサウンドのロック・ナンバーでありながら、ミディアム・テンポの聴かせる一曲でもある。D. HARRYのボーカルが不思議な魅力を出している。続く『In The Sun』はテンポの良いロック・ナンバーであり、パワフルでありながら、それでいてセクシーなD. HARRYのボーカルの虜になってしまう一曲でもある。続く『A Shark In Jets Clothing』はミディアム・テンポのボーカル調の一曲であり、この時期のサウンドとしたらシンセサイザーを巧みに使っているものであり、時代の先を歩んでいたという一曲である。発表から30年の歳月が流れているが、どことなく懐かしさを感じるものの、古ぼけた感じは全くしない。続く『Man Overboard』はD. HARRYのボーカルを活かしたミディアム・テンポのパンク系のロック・ボーカル・ナンバーであり、ちょっと怪しげな雰囲気のあるミステリアスな感じのする一曲であるが、こういうところがデビーの雰囲気に妙にマッチしている。

続く『Rip Her To Shreds』はシンセサイザーのサウンドを中心としたポップな一曲であり、'80's風の雰囲気のあるミディアム・テンポのパンク系の一曲である。続く『Rifle Range』は'70's色の強いパンク系の一曲であるが、なかなか力強くパワフルなロック・ナンバーでもあり、こういう道に進んでいたら、また違った彼らの世界が完成していただろうと思わせる一曲でもあり、聴き所の多い一曲である。続く『Kung Fu Girls』はノリの良いダンス系の一曲であるが、ロックのリズムが活きている一曲であり、ディスコ期の彼らのサウンドとは全く違うダンス系のサウンドを楽しむことが出来る一曲である。ラストを飾る『The Attack Of The Giant Ants』は曲の途中で街が襲撃される効果音となり、そこから再び音楽に戻る、という仕掛けのある一曲であり、試みとしたら面白いものである。曲の方は、アップ・テンポでシンセサイザーが引っ張ってくれているが、ラストの部分のピアノのサウンドが印象に残る。

BLONDIEのサウンドとしては、やはり'70's後半の世界的なディスコ・ブームの頃のサウンドを求めるということになるだろうが、そういう感覚でいては本アルバムは筋違いのものと言うことになる。が、彼らの音楽は本アルバムが原点にあり、そこから方向性が変わってきたのである。また、単にデヴュー・アルバムの音楽性がダメであり、そこから音楽の方向性を変えていったというものでもなく、このアルバムの音楽で進んでいたら、またどんな曲を発表していっただろうか、という期待を持たせてくれるものである。「ディスコ・サウンドがBLONDIEだ」という方は本アルバムは触れない方がいいでしょうが、そうでない方、ロックがお好きな方には一度は耳にしてもらいたいアルバムである。それにしても、この当時からデビーは貫禄がありますね~

 

Blondie

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妖女ブロンディ(紙ジャケット仕様)

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