DAZZ BAND『GREATEST HITS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1986年にリリースされた彼らのベスト盤であり、1980年から1986年に発表された曲が収録されている。全てが'80'sの曲と言うこともあって、たっぷりと'80'sサウンドを堪能できるベスト盤であり、楽しい'80'sサウンドというものに触れるにはいいベスト盤である。やはり、黒人バンドというのはリズム感が良く、ダンス系のサウンドというのは心地良さを与えてくれる。また、ダンサブルでノリが良い曲だけでなく、聴かせる曲では美しいハーモニーを聴かせてくれている。ということで、聴き所がしっかりと用意されているベスト盤でもある。
まずはダンサブルでテンポの良い『Let It Whip』でスタート。ミディアム・テンポながらも自然と体が動く、ややポップにテイストのする一曲であり、聴きやすく、それでいてゆったりと体が動く一曲である。続く『Joystick』はエレ・ポップという感じの一曲であり、リズミカルなサウンドは聴きやすいものである。続く『Invitation To Love』はスローなテンポのビッグ・バンド風のサウンドのバラード調の一曲であり、美しいハーモニーを聴かせてくれている。（ちょっぴり大人の雰囲気のする一曲である。）
続く『Party Right Here』はミディアム・テンポのブラコン系の一曲であり、リズミカルなメロディは自然と体を動かしてくれるが、派手なダンス・ナンバーではなく、どちらかというと、楽しいという雰囲気を伝えてくれている一曲である。続く『Swoop(I'm Yours)』は'70's終盤の世界的ディスコ・ブーム期のディスコ調メロディのダンス・ナンバーであり、ノリの良い一曲であり、体が動く一曲である。続く『Keep It Live (On The K.I.L.)』もディスコ調のダンス・ナンバーであり、テンポ良くリズミカルにビートが響く一曲である。（でも、ちょっと単調かなぁ...）続く『Cheek To Cheek』はややアップ・テンポなダンス・チューンであり、リズム感豊かに小刻みなビートが響き、それにサックスの音が心地良さを与えてくれるノリの良い一曲である。
続く『Knock! Knock!』は打って変わって、スローなテンポのラブ・バラードであり、ちょっとお洒落な雰囲気を漂わせながら、じっくりと美しいコーラスを聴かせてくれていて、とてもいい雰囲気の一曲である。じっくりと聴き込むことの出来る優しい一曲でもある。続く『On The One For Fun』は再びダンス・ビートが快適なテンポで展開されるテンポの良いダンス系のブラコン・ナンバーであり、豊かなリズム感と美しいハーモニーが大人の雰囲気を醸し出しているナイス・ナンバーである。ラストを飾る『Let It All Blow』はミディアム・テンポでありながらも、あふれるビート・シャワーに包まれて音場ゆたかなダンス・ナンバーであり、ダンサブルな一曲であるが、ちょっとジャジーなところと、エレポップ調のところとがバランス良く取れているスケールの大きい一曲である。で、これで締めてくれるので、ダンス系サウンドのあるばむとしても、ブラコン系のアルバムとしても、ご機嫌なままで幕が下りることになり、気持ちの良さを感じることになる。
本ベスト盤は、'80'sの「明るく楽しい」という要素が満載であると同時に、ダンス系アルバムとしても、早すぎず、それでいてしっかりとしたミディアム・テンポの曲が集まっていることから、極端に疲れることなく、心地良さを与えてくれるものとなる。ということで、ダンス系サウンドがお好きな方、ブラコンがお好きな方だけでなく、'80'sサウンドを堪能したいという方にお奨めである。また、本アルバムから入り、彼らがリリースした他のアルバムも是非耳にしてもらいたい所である。
- アーティスト: Dazz Band
- 出版社/メーカー: Motown
- 発売日: 1991/11/18
- メディア: CD
↓その他の彼らのベスト盤もなかなかご機嫌です。
20th Century Masters - The Millennium Collection: The Best of the Dazz Band
- アーティスト: Dazz Band
- 出版社/メーカー: Motown
- 発売日: 2001/06/19
- メディア: CD
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