SSブログ

LISA KEITH『WALKIN' IN THE SUN』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1993年にリリースされたものであり、女性ボーカル・アルバムとして、じっくりと曲の方を聞かせてくれるアルバムである。彼女は北欧の血を引くシンガーであるが、サウンドの方はコンテンポラリー系のポップな路線であるが、それだけではなく、バック・コーラスと彼女のボーカルが溶けあったハーモニーは、とてもハートフルであり、優しさを持ち合わせて心に届いてきて、たっぷりと聴かせてくれている。また、ボーカルの方も、澄んだ透明感のある姿と、パワフルで力強さを感じる姿とを曲に合わせて使い分けていて、器用なところを見せている。ソロ・シンガーとしては特に大きなヒットを飛ばしておらず、また、ソロ・アルバムのリリースも本作だけであり、様々なセッションには参加しており、ソロ・シンガーとしてもっと活動してもらいたかったアーティストである。が、才能の豊かなところを垣間見せてくれている。

まずは『Love Isn't Body... It's Soul』というボーカル・ナンバーで幕が上がる。この曲はミディアム・テンポであり、ソウルフルなコンテンポラリー・ミュージックであり、透明感のある彼女のボーカルがリズミカルなメロディと融合していて、心地良さを与えてくれる。続く『Better Than You』は綺麗なメロディのポップな一曲であり、楽しさを与えてくれるミディアム・テンポのポップ・ナンバーである。じっくりと聴き込むことの出来る秀作でもある。続く『Love Is Alive And Well』はスローなテンポのボーカル・ナンバーであり、メロディアスなメロディに乗せて、優しく包み込んでくれるボーカルが秀逸であり、ハートフルな一曲である。また、抜けるような高域の美しさと厚みのある彼女のボーカルはじっくりと聴き込むことが出来るものでもある。続く『I'm In Love』はテンポの良いダンサブルなポップ・ナンバーであり、ブラス系のサウンドが気持ちよく体を動かしてくれるように響き、全編を通してリズミカルなリズムに乗せて良い雰囲気で元気の良いボーカルを堪能できる。

続く『Days Like These』は打って変わって、バラード調のスローなテンポの一曲であり、綺麗なメロディに乗せてじっくりと歌い込んでいるハートフルな一曲である。続く『Love For All Seasons』はテンポの良いポップ・ナンバーであり、リズミカルな一曲である。が、この曲はボーカルに主眼が置かれた曲であり、ダンサブルとは言い難い一曲である。その分、テンポの良いバック・コーラスが綺麗なメロディと融け合って、いい雰囲気を醸し出してくれている。続く『World Of Joy』はピアノのサウンドに乗せたゆっくりとしたボーカル・ナンバーであり、バック・コーラスのハーモニーと、抜けるように澄んだ彼女のボーカルが優しさにあふれていて、心を洗ってくれる綺麗な一曲である。

続く『Sunshine Daydreamin'』は綺麗なメロディのミディアム・テンポのポップな一曲であり、ここではダイナミックな歌唱法を聴かせてくれていて、本来の澄んだボーカルとあわせて、メリハリのついたボーカルを堪能させてくれる。続く『Closer』はバラード調の聴かせる一曲であり、ここでは澄んだボーカルを披露していて、綺麗な女性のバック・コーラスのハーモニーと融け合い、とてもいい雰囲気を醸し出している。続く『Love Me Like You Do』はミディアム・テンポのポップなボーカル・ナンバーであり、コンテンポラリー・ミュージックの血を受け継ぐ聴かせる一曲である。尚、ここでは少々パワフルなボーカルを披露してくれている。続く『Free As You Wanna Be』はミディアム・テンポのボーカル・ナンバーであるが、コンテンポラリー系の血を受けていると同時に、力強いリズムと美しいコーラスによってアダルトな雰囲気を醸し出している一曲である。

続く『True To You』はミディアム・テンポながらもゆったりとしたダンサブルなボーカル・ナンバーであり、大人のダンスをさせてくれるリズミカルな一曲であると同時に、ボーカルとコーラスを聴かせるところはしっかりと聴かせてくれる一曲であり、ピアノとサックスのサウンドがアダルトな雰囲気を醸し出している。続く『Walkin' In The Sun』はカントリーのテイストを匂わせてくれるシンプルなメロディのボーカル・ナンバーであり、その分、よりパワフルに歌う彼女のボーカルが魅力の一曲である。また、さりげなく使われているハーモニカのサウンドがハートフルなムードを一段と盛り上げてくれている綺麗なメロディの一曲でもある。ラストを飾る『Adonai』はアコースティック系の楽器を中心とした静かな一曲で、スローなテンポのバラード調のボーカル・ナンバーである。当然のことながら、バック・コーラスと一体化した彼女のハートフルで透明感のあるボーカルが聴く者を優しく包み込んでくれていて、それがメロディアスな優しいメロディをよりいっそう印象強く心に届いてくる。

本アルバムはツボを抑えた聴かせるポイントがあり、また表現力も豊かであるので、じっくりと聴き込むことが出来るものである。女性ボーカルがお好きな方であれば、彼女のボーカルは気に入ることであろう。それにしても、本アルバムのような素晴らしいアルバムが多くの注目を集めない、というのは残念なところである。(こういうアルバムを「隠れた名盤」と言うのである。)クオリティは間違いなく'90'sを代表するだけの高レベルのアルバムである。

 

Walkin' in the Sun

  • アーティスト: Lisa Keith
  • 出版社/メーカー: Perspective Records
  • 発売日: 1993/08/17
  • メディア: CD
↑ジャケット画像がないのが残念です。


コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。