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POLICE『SYNCHRONICITY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された彼らの最高傑作アルバムであり、同時に'80'sを代表するアルバムであり、歴史に残る名盤である。('80'sのアルバムの人気投票を行うと、必ずTOP5に顔を出すアルバムである。)また、Billboardのアルバム・チャートでも、7週連続1位のあと、一旦その座を明け渡すが、再び1位の座に返り咲くと10週間、通算で17週にわたって1位の座に君臨する超ヒットを記録した。が、何せあの1983年のことだけに、年間No.1アルバムには輝いていない。(この年の1位はM. JACKSONの「THRILLER」、2位はMEN AT WORKの「BUSINESS AS USUAL」である。)1983年は年間3位、1984年は年間8位にランクインしている。とにかく、1982年11月から1983年11月の1年間にかけて、「FLASHDANCE」のサントラが2週間だけ1位を奪ったが、それ以外はこの上位3枚のアルバムが1位の座にずっと居座っていた。(更に、この後、4週間の間に2枚のアルバムが1位を奪ったものの、「THRILLER」がその後17週(=4ヶ月)に渡り、またも1位を奪う、というように、1年半近くも動かないチャートとなっていた。)尚、1983年のBillboard年間チャートにおいて、アルバム・チャートの方はマイケルに1位を譲ったものの、シングル・チャートの方では、マイケルの「Billie Jean」を抑えて彼らの「Every Breath You Take」が年間1位に輝いている。

サウンドはシンプルな構成の、いわゆる「Police SOUND」の頂点を極めるものであり、シンプルな構成ながらも、必要最低限のサウンドを集めることで豊かなサウンドを展開している。とにかく、これを聴かずして'80'sサウンドを語ることは出来ない大傑作である。(ということで、筆者は本アルバムを「CD」だけでなく「SACD」でも所有しており、今回はそのSACDの方を聴いている。)

 まずは『Synchronicity I』でスタート。SACDの5.1chで再生すると、CDの2ch-STEREOよりもより音場が広がり、スピード感豊かに繰り広げられる世界がよりリアルに感じることが出来る。続く『Walking In Your Footsteps』は実にシンプルな一曲であり、これぞ「Police SOUNT」の極めつけである。続く『Oh My God』は、サックスを取り入れて、少しジャジーなテイストのする一曲である。(サックスのサウンドがとても生々しく感じられるのはSACDだからなのだろうか?)続く『Mother』は、最初に耳にしたときは宗教音楽ではないかと感じた一曲であるのだが、シンプルなサウンドだからこそ音の定位がはっきりと感じられ、そこから奥行きのある壮大なスケールのサウンドが繰り広げられる聴き応えのある一曲であり、SACDの優位性が感じられる一曲でもある。

続く『Miss Gradenko』は、アコースティック・ギターのサウンドを中心とした軽いロック・ナンバーであり、同時に美しいハーモニーを堪能できる一曲である。続いては『Synchronicity II』であり、こちらの方はテンポの良い聴きやすいロック・ナンバーとなっていて、シンプルな構成であるが、とてもパワフルな一曲であり、これも「Police sound」の真骨頂だと感じる一曲である。続くは、「黄金の一年」と言われるクオリティの高い曲が集まった1983年のBillboard年間シングル・チャートで堂々1位に輝き、レギュラー・チャートでも、激しい中を8週連続1位に輝いた『Every Breath You Take』の登場である。ミディアム・テンポのシンプルな曲であるが、聴き惚れるだけとなってしまう名曲である。続く『King Of Pain』もシングル・カットされてヒットを記録したが、こちらはよりシンプルな構成の一曲であり、どちらかというと、じっくりと聴かせてくれる一曲である。まさに「シンプル・イズ・ベスト」という一曲である。

 続く『Wrapped Around Your Finger』もシングル・カットされてヒットした一曲であるが、この曲はとてもメロディアスで綺麗なメロディ・ラインを持つバラード調の一曲である。SACDの5.1chで聴いていると、サビの部分の美しいコーラスがとてもリアルに再現されて、ハートフルな印象を更に強く受けることになる。続く『Tea In The Sahara』はスローなテンポのボーカル・ナンバーであり、たっぷりと練り上げられたシンプルなサウンドだからこそ、無駄な贅肉の無い素肌の美しさを感じることが出来る聴かせてくれる一曲である。ラストを飾る『Murder By Numbers』はソウルフルなボーカル・ナンバーであり、ジャジーな大人の雰囲気に満ちた一曲である。とにかくシンプルな一曲であり、「Police SOUND」の神髄を堪能できる一曲である。

本アルバムは、まさにPOLICEの集大成というアルバムであり、本作のような素晴らしいアルバムを発表してしまったら、POLICEとしてはやりたいことは全てやってしまったとなっても当然であろう。Stingも今ではすっかりソロ・アーティストとして知られているが、本作においてはソロとして活動している彼とはまち違った世界が構築されている。ロック・アルバムとしての完成度は完璧と言って良いが、それだけに留まらず、ボーカルをしっかりと聴かせてくれるアルバム、ジャジーな雰囲気のボーカル・アルバムとしても十分に通用するアルバムである。(「SACD」でとは言わないが、)本アルバムを所有していないのであれば、'80'sサウンドについて語る資格がない、といっても過言ではないアルバムである。(とにかく所有していて、いつでも聴くことが出来る状態になっていなければならないのである。)

尚、「SACD」は基本的には「CDレイヤー」と「SACDレイヤー」の2層構造になっていて、通常のCDプレーヤー(PCやDVDプレーヤーも含む)では「CDレイヤー」を再生することで再生は可能であるが、これは通常のCDと同じクオリティであり、5.1chのサウンドは再生できません。SACD対応のCDプレーヤーで再生しましょう!とにかく、音が全然違いますよ!!

Synchronicity

Synchronicity

  • アーティスト: The Police
  • 出版社/メーカー: Ultra Disc
  • 発売日: 2003/03/04
  • メディア: CD

↓筆者が所有している「SACD」です。

Synchronicity

  • アーティスト: The Police
  • 出版社/メーカー: A & M
  • 発売日: 2003/03/24
  • メディア: CD
↓「SACD」を再生するならば、やっぱりこういう本格的なプレーヤーで楽しみましょう!
SONY SACD SCD-XA9000ES

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  • 出版社/メーカー: ソニー
  • 発売日: 2003/10/21
  • メディア: エレクトロニクス
DENON DCD-SA11-SP CD/SACDプレーヤー

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  • 出版社/メーカー: デノン
  • メディア: エレクトロニクス
DENON DCD-SA1-NCD/SACDプレーヤー

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  • 出版社/メーカー: デノン
  • メディア: エレクトロニクス
エソテリック SACD/CDプレーヤー X-03

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  • 出版社/メーカー: ティアック エソテリック カンパニー
  • 発売日: 2005/01/10
  • メディア: エレクトロニクス

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コメント 2

Riyo-Lyon

The Police、大好きです♡
未だに好き・・・ソロのStingよりもThe PoliceのStingのほうが好きなんですよね。
このアルバムは自分の中の最高傑作のうちの1枚に入ると思う・・・
「King of Pain」の間奏の部分がいいんですよね☆
SACD、そんなものがあるのかあ!! 音にこだわるあたしとしては、気になりますう(><)
by Riyo-Lyon (2006-05-05 12:14) 

傑作

Police=Stingという図式が一般的ですが、
Policeのサウンド構築として一番の重要な地位は
Stewart Copelandのドラムパーカッションにある
「ながら」族でPoliceが好きな程度の人は
一度音楽と向かい合って聞いてみるとよいだろう
有名な一枚として、それにもっともふさわしいトリオ編成ロックアルバムだ
by 傑作 (2006-05-23 20:03) 

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