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COCKTAIL(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の映画は1988年に製作された作品であり、日本では主演のトム・クルーズの人気もあってヒットを記録した作品である。この時期になると、人気アーティストたちが集うオムニバスといった形のサントラはごく当たり前になっていて、本サントラ盤もヒットを記録した(1989年のBillboard年間アルバム・チャートで32位、レギュラー・チャートでは最高位2位を記録している。)映画の方の監督はロジャー・ドナルドソン、トム・クルーズ主演で、共演者はブライアン・ブラウン、エリザベス・シュー、リサ・ベインズと言った顔ぶれである。物語は就職に失敗した青年がひょんな事からカクテル・バーテンダーになったが、そんな彼の青春ドラマである。

サントラ盤の方は、'80'sサウンドもあるのだが、全体的には'60'sサウンドというオールディーズの雰囲気に満ちたものになっている。ということで、本サントラ盤は'60'sサウンドのテイストに満ちた'80'sサウンドのアルバムということになる。で、収録曲が全10曲で、時間は約36分という少し短めである。'60'sの時代にはCDは存在せずLPの時代であり、その頃の1枚のアルバムの収録時間は40分前後が標準的なものであった。それを考えれば、'60'sであればこの時間は短いものではないが、'80's、しかも1988年となっていたら少し短い気もする。が、あえて'60'sのオールディーズの雰囲気を狙ってのこと、と善意の解釈をする。(まあ、時間の長短はアルバムのクオリティには関係ないとはいうものの、時間の短いアルバムと出会ったら、何か損をしたような気になるものですから...)

まずは、ミディアム・テンポのロック・ナンバーである『Wild Again』(STARSHIP)でスタート。'60'sからメンバー・チェンジとグループ名を変えて現役を続けているSTARSHIPであるが、この曲は随分と聴きやすいロック・ナンバーである。続く『Powerful Stuff』(FABULOUS THUNDERBIRDS)はロックのビートが炸裂するロックンロール・ナンバーであり、なかなかテンポの良い一曲である。また、ギター・サウンドが唸るものが好きな筆者としたらご機嫌な一曲でもある。続く『Since When』(ROBBIE NEVIL)はミディアム・テンポのロック・ボーカル・ナンバーであり、ややポップス寄りのエレクトロ・ロックである。

続く『Don't Worry, Be Happy』(BOBBY McFERRIN)は口笛の音が印象的な一曲で、某TV番組の主題歌に使われたこともあって、耳にされたことは一度はあると思われる優しいメロディの一曲である。で、シンプルなその優しいメロディに乗せて利かせてくれる一曲である。続く『Hippy Hippy Shake』(GEORGIA SATELLITES)は懐かしの'60'sのロックンロール・ナンバーである。続く『Kokomo』(BEACH BOYS)は22年ぶりに全米No.1の座を獲得することになったBEACH BOYSのスマッシュ・ヒット曲であり、ミディアム・テンポの'60'sの雰囲気をたっぷりと持った一曲である。尚、No.1の座は1週間だけであったが、1988年のBillboard年間シングル・チャートでは42位にランクインしている。(ヒットの時期の関係もあって、年間順位が低い...)

続く『Rave On』(JOHN COUGAR MELLENCAMP)はシンプルなサウンドのフォーク・カントリーのテイストのするロック・ナンバーである。(尚、J. C. MELLENCAMPは、'80's前半ではJOHN COUGAR、現在はJOHN MELLENCAMPという名義で活躍している。)続く『All Shook Up』(RY COODER)はミディアム・テンポのロック・ナンバーであるが、エネルギッシュなハードな所を狙った一曲であるが、シンプルな構成のサウンドは味がある。続く『Oh, I Love You So』(PRESTON SMITH)は陽気なリゾート地を匂わせるアコースティック・ギターを中心としたテンポの良いロック・ナンバーであり、雰囲気の良いダンサブルな一曲である。ラストを飾る『Tutti Frutti』(LITTLE RICHARD)はロカビリー調の一曲であり、懐かしさを感じさせるサウンドの一曲であり、エネルギッシュでパワフルな一曲である。

'80'sの中盤からサントラ盤の姿が変わってきて、オムニバス仕立てのサントラ盤というのがある程度主流になってきたということで、色々なコンセプトを持ったサントラ盤が登場するようになった。本サントラ盤は'60'sの雰囲気を持った懐かしさを感じる曲が集まっていると言うことで、こうなると映画から離れて、本サントラ盤が一人歩きしてしまう。もはや下手なオムニバス企画よりも映画とタイアップした方が大きなヒットになるという時代になった。しかも、本サントラからはBEACH BOYSの曲が彼らとしたら22年ぶりに全米No.1に輝くというような事まで達成しており、'90'sには更にサントラ盤がオムニバス盤として進化することになる。本作品は映画のヒットの大きさを考えたら、完全にサントラ盤が一人歩きしたものとなっており、これも'80's(終盤)を(言い意味でも悪い意味でも)象徴するサントラ盤である。映画の方はともかく、サントラ盤は'60'sを懐かしいと思う方にもお奨めです。(映画の方は、トム・クルーズのファンというので無ければ、どちらでも..... という気が...)

 

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