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STYX『CORNER STONE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年にリリースされたものであり、アコースティック系のサウンドを中心としたメロディアスで聴きやすい曲が詰まったアルバムである。彼らの奏でるメロディアスなロック・ナンバーは、当時、一躍時代の注目を集めた「A.O.R.」とは一線を引くものであり、'80'sになってから数多く生まれることになるハード系のロック・バンドによる美しいバラード・ナンバーに繋がっていくことにもなるが、そういうサウンドが終幕を迎える'70'sの最後の年に生まれるというのも時代の変化を感じることでもある。名曲が生まれたと言うこともあって、本アルバムは1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは13位に、レギュラー・チャートでも最高位2位を記録する大ヒットとなっている。彼らのキャリアの上でも、忘れることの出来ない名盤である。

収録されているのは、『Lights』『Why Me』『Babe』『Never Say Never』『Boat On The River』『Borrowed Time』『First Time』『Eddie』『Love In The Midnight』の9曲である。この中からは『Babe』が全米No.1ヒットとなっている。(2週連続1位の座を獲得した。)また、1980年のBillboard年間シングル・チャートでは20位にランクインしている。これまでにもメロディアスな曲のヒットを飛ばしている彼らであるが、この曲はあまりにも美しい一曲である。その他にも『Why Me』や『Boat On The River』がシングル・カットされてヒットを記録しているが、筆者のお薦めは『Boat On The River』である。この曲は彼らのベスト盤からははじき出されているということもあり、ヒット曲であるのにあまり日の目を見ない不幸な曲である。ということで、それだけ本アルバムを聴くことになるのだが、アコースティック系のサウンドが優しく響く秀作である。

この後、彼らは名盤である「PARADISE THEATER」を1981年初に発表することになるが、本アルバム発表からの時期というのは実に充実していた時期であり、最も脂の乗りきった時期でもある。本アルバムは彼らを語る上では忘れてはならないアルバムである。

そういえば、筆者は本アルバムをLPの時代、輸入盤(US盤)と出会ったのだが、そのLPのジャケットがちょっと変わっていたのを覚えている。普通のLPジャケットというのは、横が開口部となっている(紙)袋になっているが、その輸入盤はちょっと違っていたのである。LPレコードを袋に入れて、それを入れるLPジャケットよりも少し小さい薄い紙袋は通常の横が開口部になっているのだが、それをLPジャケットに包み込むように収納するようになっていて、LPジャケットに当たるものは、背面の中央部から両方に開くというものであった。(郵便の封筒の背面を見た頂いたら分かりやすいが、中央部に縦に糊付けされているが、この部分が開閉部になるというものである。)表面から見ると違いは分からないのだが、ちょっと面白いものであり、それから変わったレコードを探し求めるようになりました。(ただ、このジャケットだと、レコードを出し入れするのは結構手間がかかるものでした。)

 

Cornerstone

Cornerstone

  • アーティスト: Styx
  • 出版社/メーカー: A&M
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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