STEVIE NICKS『BELLA DONNA』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼女の1st.ソロ・アルバムである。彼女はFLEETWOOD MACでメイン・ボーカルを務める一人であるが、そのMAC人気もあって、リリースされると同時に大ヒットを記録し、全米No.1の座まで獲得することになった。(1位にいたのは1週間だけでしたが...)さらに、長期間にわたりBillboardのチャートにランクインし続けたことにより、本アルバムは1982年の年間アルバム・チャートでは8位、翌1983年の年間アルバム・チャートでも61位にランクインするというロングラン・ヒットとなった。ロック路線を基本にして、「妖精」とも「小悪魔」とも言われる魅力満載のボーカルをたっぷりと聴かせてくれる。
収録されているのは以下の10曲である。『Bella Donna』『Kind Of Woman』『Stop Draggin' My Heart Around』『Think About It』『After The Glitter Fades』『Edge Of Seventeen』『How Still My Love』『Leather And Lace』『Outside The Rain』『Highwayman』。
本アルバムからは、まずはTOM PETTY & THE HEARTBREAKERSとの共作である『Stop Draggin' My Heart Around』がシングル・ヒットを記録したが、ゆっくりとしたテンポのロックのリズムに乗せたボーカル・ナンバーであり、じっくりと聴かせてくれる。尚、この曲はBillboardのレギュラー・チャートでは最高位3位まで上昇し、1981年の年間シングル・チャートでは59位にランクインしている。また、翌1982年の年間シングルTOP 100にもシングル・カットされた曲がランクインしている。それらは『Edge Of Seventeen』(100位、レギュラー・チャートの最高位は11位)とDON HENLEYとのデュエットである『Leather And Lace』(36位、レギュラー・チャートでの最高位は6位)であり、本アルバムのロングヒットの一因にもなった。
ややハスキー気味のボーカルと、MACサウンドよりもパワフルなロック路線のサウンド、更には計算されたMACのサウンドとは対岸にある荒削りな無骨さが、MACでは味わうことの出来なかった彼女の魅力をより引き出すこととなった。(が、ハスキー・ボイスの女性ボーカリストと言えば、やはりBONNIE TYLERの存在を忘れてはならない。)計算された緻密なMACサウンドを期待する方には肩すかしを食らわすことになるが、ソロとしてはグループとは違うものを期待するのが普通であり、それを思えば十二分に楽しむことが出来るアルバムである。尚、ギター・サウンドがお好きな方にも、WADDY WACHTELの奏でるギターは聞き物である。女性ボーカル・アルバムとしてもじっくりと聴き込んで欲しいアルバムである。
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