VILLAGE PEOPLE『MACHO MAN』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1978年に発表されたものであり、映画「サタデー・ナイト・フィーバー」を発端としての世界的ディスコ・ブームの中心的な存在となった彼らが、そのブームによりいっそうの拍車を掛けるようにパワーアップして放ったものである。(そして、ディスコ・ブームは更に拡大して行った。)ということで、本アルバムは1978年のBillboard年間アルバム・チャートでは34位にランクインしている。レギュラー・チャートでの最高位が24位であることを考えたら、ロング・ヒットとなったということがお分かり頂けるであろう。(特に凄いのは、この年、彼らのもう一枚のアルバム「VILLAGE PEOPLE」が、レギュラー・チャートでの最高位は54位であるのに、年間アルバム・チャートでは27位にランクインしたことである。最高位が20位台から30位台のアルバムが年間チャートのTOP30に入ると言うことは珍しいことではないが、レギュラー・チャートではTOP 50にも入らなかったアルバムが年間チャートでTOP 30にランクインしたのはこのアルバムだけである。)とにかく、チャートの上位に食い込むところまでは行かなかったものの、当時の彼らの勢いを感じさせるエピソードである。
収録されている曲は以下の6曲である。『Macho Man』『I Am What I Am』『Key West』『Just A Gigolo』『I Ain't Got Nobody』『Sodom And Gomorrah』。この曲数であれば、最近では当たり前のようなリミックス・アルバムのように、一曲の演奏時間が長い曲なのではと思われるかも知れないが、そうではなく、時間の方は30分に満たないというものである。(典型的な「不景気レコード」である。が、それでも売れた。→やはりアルバム・セールスは中身と言うことです。)
この中では、アルバム・タイトル・ナンバーでもあり、シングル・ヒットを記録した『Macho Man』が注目曲ということになるが、サビの部分で曲名を繰り返すフレーズは、ヒット曲のツボをしっかりと押さえていて、耳に残るものである。その他としては、ヒットを記録した『Key West』や『Sodom And Gomorrah』も注目される所である。いずれにしても、全6曲の全てが、テンポ良くダンサブルでノリが良いメロディに乗って奏でられる。心に響いて感動する、というような要素は無いが、とにかく明るく楽しいものであり、聴いていると元気が出てくるアルバムである。(が、こういう楽しいアルバムというのも「音楽」なんですよね。)
'70'sの世界的ディスコ・ブームを語る際、「VILAGE PEOPLE」と言えば『Y.M.C.A.』や『In The Navy』ということになるが、本アルバム(特にヒット曲『Macho Man』)は忘れてはならないものである。'70'sの雰囲気をたっぷりと堪能できる一枚である。(でも、収録時間のことを考えたら、リミックス版などのボーナス・トラックをたっぷりと追加してもらいたいところでもある。)
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