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DOOBIE BROTHERS『WHAT WERE ONCE VICES ARE NOW HABITS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1974年に発表された4th.アルバムであり、「ドゥービー天国」という邦題が付けられているアルバムである。(原題とは全く違うものになっているが、この邦題は悪いものではない...)で、このアルバムからは彼らの初の全米No.1ソング『Black Water』が生まれていて、彼らの長いキャリアを語る上でも重要な位置を占めているアルバムである。また、1975年にはマイケル・マクドナルドがメンバーに加入するということで、サウンドが変わっていくことになるが、本アルバムはマイケルの加入前のものであり、この辺りも本アルバムを語る上での一つのポイントとなる。(が、「初のNo.1ソング」ということ以外では冷遇されているアルバムでもある。)本アルバムは、全米No.1シングルを生み出しただけではなく、なかなか豪華な顔ぶれをゲストに迎えて、スケールの大きいウエスト・コーストサウンドを聴かせてくれているのだが、シングル・ヒットということに注目されてしまうというのはちょっと悲しい所でもある。一応、本アルバムは1974年のBillboard年間アルバム・チャートでは34位、レギュラー・チャートでは最高位4位を記録しているので、これは悪い数字でもないのですが、もっと評価されても、と思います。

収録されているのは以下の全12曲である。『Song To See You Through』『Spirit』『Pursuit On 53rd St.』『Black Water』『Eyes Of Silver』『Road Angel』『You Just Can't Stop It』『Tell Me What You Want (And I'll Give You What You Need)』『Down In The Track』『Another Park, Another Sunday』『Daughters Of The Sea』『Flying Cloud』。この中では、やはり全米No.1になった『Black Water』に触れないわけにはいかない。後にも全米No.1ソングを生み出す彼らであるが、「最初の」ということを考えると、やはり評価されるところである。(でも、ちょっと過大評価されているという感じもしないでもない...)この曲はBillboardでシングル・チャートのNo.1の座を獲得して1975年の年間シングル・チャートでも15位にランクインしている。(が、1位の座にいたのは1週間だけである。→1975年にシングルNo.1の座を獲得した曲はのべ37曲あり、この中の2曲は1位返り咲きがある。つまり、35曲ものNo.1ソングが生まれた年でもあるのである。)

この曲以外にも本アルバムには『Another Park, Another Sunday』という名曲があり、たっぷりと聴かせてくれている。更には『Song To See You Through』の落ち着いたコーラスワークの巧みさ、『Road Angel』のツイン・ドラム、『You Just Can't Stop It』のファンキーな所など、聴き所に満ちたアルバムであり、スケールの大きな、それでいて爽やかさを与えてくれるサウンドを聴かせている。で、既にEAGLESと共にウエスト・コースト・サウンドをリードするバンドとして認知されていた彼らであったが、ウエスト・コーストを代表する時代をリードするグループとなった。

DOOBIEと言えば、大きく分けると、マイケルの加入前後、'89年の再結成以後という3つの時代に分けられるが、本作はその中でも一番最初の「マイケルの加入前」という時代を代表するアルバムとして、じっくりと聴き込みたくなるアルバムの一枚である。それにしても、発表から30年以上の歳月が流れているということを全く感じさせないサウンドでもあり、やっぱり「良いものは良い」ということなんですね。

 

What Were Once Vices Are Now Habits

What Were Once Vices Are Now Habits

  • アーティスト: The Doobie Brothers
  • 出版社/メーカー: Wea Japan
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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