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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA『SECRET MESSAGES』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムである。本アルバムは、当初は2枚組(LP)の予定だったが、結局は1枚ものとしてまとめられることになったものであり、この辺りは全盛期を過ぎた彼らということもあって、無難な選択をしたということが出来る。サウンドの方は、彼らの特徴であるスケールの大きなサウンドは変わっていないが、'70'sの全盛期よもう一度、という所まで行かなかったのが残念なところである。('80'sでももう一花咲かせて欲しかった所であった。)そしてこの後、彼らは終末を迎えるバンドの道を突き進んでいくことになる。ということで、かつては時代を先取りしていた彼らであったが、時代が進んだことによって時代が彼らのサウンドに追いついてしまったのであった。しかし、本アルバムは決して時代に埋没してしまうものではなく、輝きを持ったものである。

収録されているのは以下の全14曲である。『Secret Messages』『Loser Gone Wild』『Bluebird』『Take Me On And On』『Time After Time』『Four Little Diamonds』『Stranger』『Danger Ahead』『Letter From Spain』『Train Of Gold』『Rock 'N' Roll Is King』『No Way Out』『Endless Lies』『After All』。この中からは『Rock 'N' Roll Is King』がシングル・カットされてヒットをしたが、かつてのような大きなヒットとはなっていない。(年間シングル・チャートのTOP 100にも入っていない。)しかし、テンポの良いエレクトリック・ポップ調の気持ちの良い一曲であり、彼ららしい一曲である。この他にもアルバム・タイトル・ナンバーである『Secret Messages』をはじめ、テンポの良い心地よい彼ららしいサウンドをたっぷりと聴かせてくれている。

時代をリードしてきたサウンドを奏でてきたバンドが時代に追いつかれてしまい、リードすることが出来なくなった時、そのバンドの存在価値は無くなってしまう。'70'sの時代であれば、ストリングスやシンセサイザーを多用してのスケールの大きなサウンドは確かに時代をリードするものであったが、技術の進歩によってシンセサイザーを簡単に利用することが出来るようになったことで、時代がELOの奏でてきたサウンドに追いつき追い越してしまったため、ELOの存在価値は'80'sの時代では無くなってしまった。が、'70'sの時代に彼らが残したサウンドまで否定されると言うことはない。'70'sの時代にあれだけの光を放ったELOの'80'sの姿もしっかりと聴いてもらいたいところである。特に、'70'sの彼らのサウンドをよく聴いたという方であれば、特に抵抗感無く聴くことが出来るものである。また、'80'sのエレクトリック・ポップ調のサウンドがお好きな方も十分に楽しむことが出来るサウンドである。それにしても、本アルバムのジャケットについてであるが、確かに屋外ではあるのだが、人数(鹿まで含める)が13人ということで何となく「最後の晩餐」を連想してしまうのですが...(今は屋外だが、この後屋内に入るとそのようになりそう気がする...)

 

Secret Messages

Secret Messages

  • アーティスト: Electric Light Orchestra
  • 出版社/メーカー: Epic
  • 発売日: 2001/06/12
  • メディア: CD


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