GENESIS『ABACAB』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表されたアルバムである。本アルバムからGENESISのサウンドが大きく変わり、P.コリンズを中心としたポップなサウンドへと変身を遂げることになった。(が、それと同時にセールスの面では大成功を収めることになる。)よって、本アルバム以降は名前こそGENESISであるが、全く別のバンドという認識をしている方もいるぐらいである。(P.コリンズが完全に中心になったと言うことで、音楽的な変化はあって当然だと筆者は考えていて、本アルバム以降のサウンドの変化も一応容認している。→何だかんだと言ったところで、やはり「音を楽しむ」のが「音楽」ですから...)また、本アルバムは1982年のBillboard年間アルバム・チャートでは12位、レギュラー・チャートでは最高位7位を記録するヒットを収めていて、ここから彼らの、(P.コリンズの)快進撃がスタートすることになる。
収録されている曲は以下の全9曲である。『Abacab』『No Reply At All』『Me And Sarah Jane』『Keep It Dark』『Dodo/Lurker』『Who Dunnit?』『Man On The Corner』『Like It Or Not』『Another Record』。
いずれの曲もが、かつてのGENESISのサウンドとは違っていてポップなものになっているということで、これまでのファンとすれば失望するということを招いたが、ポップなサウンドで新たな魅力を魅せたことによって新しいファンが付いたこともまた事実である。中にはかつてのサウンドを彷彿させるものもあるが、「プログレ」とはとても言うことは出来ないのがちょっぴり残念なところである。が、全体を通してとても聴きやすくなっていて、'80'sという新しい時代に突入したということも感じさせてくれる。何しろ、「プログレ」というジャンルはごく一部のグループを残して'70'sの終幕と共にほぼ絶滅してしまったのですから... GENESISにしても、新しい'80'sという時代に生き残るための変身は仕方のないところなんですね...
ということで、'80'sサウンドということで捕らえたら、聴きやすいアルバムであって、お薦めである。(何せ、P.コリンズを中心としたGENESISのスタートとなるアルバムでありますから。かつてのGENESISサウンドがお好きな方は聴き流すのが無難なところでしょうが、そういう方はとっくに相手にしていないか...)
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