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GAZEBO『GREATEST HITS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは2002年にリリースされた彼のベスト盤である。'80'sに突如現れた幻想的なメロディ・ラインの『I Like Chopin』(邦題「雨音はショパンの調べ」、これは日本語カヴァー曲も大ヒットを記録しました。)をはじめ、いかにも'80'sらしいダンサブルなサウンドで一世を風靡した彼のベスト盤というのは'80'sサウンドが好きな者にとったら実に嬉しいものである。透明感のある澄んだサウンドにピアノのサウンドが美しく溶け出して構築される幻想的な世界は夢心地を得られるものである。更に、彼のこのようなサウンドは'80's終盤から'90'sに登場してくるエレポップ・サウンドに影響を与えることとなり、美しいメロディ・ラインを持った曲が多数登場してくることになる。ということで、'80's中盤以降の'80'sサウンドを語る上では忘れられない存在の一人である。

収録されているのは以下の全14曲である。『Lunatic』『Victims In Paradise』『God Bless The Moonshade』『Masterpiece』『Fourteenth Of July』『Sun Goes Down On Milky Way』『Dancing With The Moonlit Knight』『I Like Chopin』『Telephone Mama』『Trotsky Burger』『Dolce Vita』『Waterland』『Woman Come Woman Go』『Tycoon』。

この中では、やはり『I Like Chopin』が生み出す美しいサウンド、幻想的な世界がずば抜けている。(大ヒットするのも当然ですね。)が、彼の素晴らしさはそれだけではない。『Lunatic』も同様に彼独特の美しいメロディ・ライン、その魅惑的な世界観があり、そういう美しさを持ちながらもダンサブルな所もある一曲であり、これが'80'sサウンドの奥深さと言うことを感じることが出来る。また、シングル・カットされてヒットした『Telephone Mama』や『Tycoon』も彼らしい幻想的な世界を持っていながらとても聴きやすいサウンドの曲として纏まっていて、楽しさを感じられる曲となっている。更に、それ以外の筆者のお薦め曲ということで、『Masterpiece』と『Dancing With The Moonlit Knight』『Sun Goes Down On Milky Way』をピックアップしておく。

'80'sサウンドというのは、前半には'70'sサウンドとは違うものが彗星の如く現れ、それが大きなムーブメントとなり、新たなジャンルを確立し、「'80'sサウンド」を確立した。が、'80'sも中盤になってくると、それらともまた違う彼のような新たなサウンドが生まれ、それが時代に融け込み、シンセサイザー全盛のエレポップとしてまた新たな「'80'sサウンド」を確立することになった。ということで、彼は'80'sの中盤以降のサウンドにおいて、その存在を忘れることは出来ない人物の一人である。そんな彼のベスト盤を聴かなければ、'80'sサウンド('80's後半)を聴いたことにはなりません。じっくりと聴きましょう。

 

Greatest Hits

Greatest Hits

  • アーティスト: Gazebo
  • 出版社/メーカー: D.V. More
  • 発売日: 2002/01/08
  • メディア: CD


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