LOVERBOY『KEEP IT UP』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表されたカナダ出身である彼らの3rd.アルバムである。前作「GET LUCKY」が大ヒットを記録した彼らであるが、その勢いに乗って、「黄金の1983年」に発表したアルバムである。当時の彼らは勢いがあり、前作同様にヒットを記録した。(記録の上では、前作「GET LUCKY」と同様に、Billboardのレギュラー・チャートの最高位は同じ7位であるが、セールスの規模は及んでいない。)1983年のBillboard年間アルバム・チャートでは84位にランクインしている。芯の通った心地よいロック・サウンドを聴かせてくれているが、ポップな要素もあり、たっぷりと楽しむことが出来る一枚である。
収録されているのは以下の全9曲である。『Hot Girls In Love』『Strike Zone』『It's Never Easy』『Chance Of A Lifetime』『Queen Of The Broken Hearts』『Prime Of Your Life』『Passion Pit』『One-Sided Love Affair』『Meltdown』。
この中からは、シングル・カットされてヒットを記録した『Hot Girls In Love』(1983年のBillboard年間シングル・チャートでは75位、レギュラー・チャートでは最高位11位を記録している。)と『Queen Of The Broken Hearts』(年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていないが、レギュラー・チャートでは最高位34位を記録している。)は言うまでもなくお薦めである。また、『Strike Zone』はハードなロック・チューンであり、ポップ寄りのナンバーもある本アルバムの中では、ちょっとしたアクセントが付いた形になっていて、パワフルなところを堪能させてくれる。また、これと対をなすのが『Passion Pit』であり、動と静のコントラストもつけられていている。ということで、ロック一辺倒ではなく、メリハリがついた上にバランスも良く、たっぷりと楽しませてくれるアルバムである。
この後、MIKE RENOは映画音楽の方にも個人で進出し、ヒット曲を放つことになるが、そんな彼の力量も確かめられる本アルバムはやはりお薦めです。また、彼らは'80's以降、世界に進出するカナダ出身のアーティストたちに力を与えたということも忘れてはならないことである。'80'sサウンドでは一大勢力となったカナダ勢の雄でもある彼らのサウンドをたっぷりと楽しみましょう。
尚、これは余談だが、筆者にはカナダに住んでいる知人がいて、その知人を通して、本アルバムはカナダ盤を所有している。(US盤と同じようなものとは言え、「Made in CANADA」という文字が入っている。)どうでも良いことと言ってしまえばそれまでだが、やはり、本国盤を持っていると言うことはコレクターズ魂でちょっとした優越感を抱かせてくれます。(米英のグループならばともかく、カナダやオーストラリアのグループだからこその拘りでもあります。)
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