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PRINCE『AROUND THE WORLD IN A DAY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年に発表された7th.アルバムである。(それにしても、この頃のPRINCEはハイペースでアルバムを製作していたものである。)「PURPLE RAIN」の大ヒットもまだ残っている間にもう次のアルバムをリリースするのですからね。(ちなみに、「PUROLE RAIN」は本アルバムが発表された1985年の初頭では、Billboardのアルバム・チャートで1位にまだいて、1984年は年間アルバム・チャートの24位だったのに、1985年の年間アルバム・チャートの9位に食い込んでいる。)本アルバムはその余韻もある中、6月にはBillboardで1位の座を獲得し、3週間1位を獲得している。で、1985年の年間アルバム・チャートでは26位にランクインしている。まあ、孤高の天才である殿下にしたら、いくらでも新しいメロディが浮かんできたのでしょうが...

本アルバムのサウンドは、これまた実に多彩であり、ファンキーな曲もあるものの、それが前面に出ることはなく、ポップな曲、メッセージ色の強い曲、サイケデリックな雰囲気のする曲、宗教音楽ではないかと感じさせる曲、と言うように実にバラエティに富んでいる。「1999」や「PUROLE RAIN」はアルバム全体で一本の筋が通っている傑作であるが、本アルバムではそれよりも内容の幅の広さが出ているのが特徴となっているが、だからといってバラバラにはならず、上手くまとめられている。ということで、本アルバムもやっぱり傑作である。

収録されているのは以下の全9曲である。『Around The World In A Day』『Paisley Park』『Condition Of The Heart』『Raspberry Beret』『Tamborine』『America』『Pop Life』『Ladder』『Temptation』。

この中からは、『Raspberry Beret』がシングルとして全米2位のヒットとなり、1985年のBillboard年間シングル・チャートでも51位にランクインしている。この曲はとても聴きやすい一曲であり、大ヒットを記録するのも理解できる。が、本アルバムでは、アルバム・タイトル・ナンバーであり、オープニングを飾る曲である『Around The World In A Day』が圧巻である。サイケデリックな雰囲気があると共に、中東風のちょっとした宗教音楽の様な雰囲気もあり、いきなり彼の作り上げた異世界に連れて行ってくれる。で、そうなるともはや彼のサウンドに圧倒されるだけになる。ポップな『Raspberry Beret』を挟んで、『Paisley Park』となると、もはや聴き入るだけとなり、『Tamborine』『America』『Pop Life』という中盤はまさに玉石混淆、実に色々なサウンドを聴かせてくれる。更に、ラストの『Temptation』まで、彼の世界は実に奥深い。やはり殿下は天才である。

ということで、筆者のお薦め曲というのは特にこれというものは記さない。(要するに、全ての曲がお薦めであり、それがアルバムに纏まったことでより奥深い魅力を放っているのである。)

ある意味で、本アルバムは彼の最高傑作である。(彼の場合は、色々と見方を変えることで、複数のアルバムを「最高傑作」と表することが出来る。)まさに天才の奏でるサウンドである。'80'sサウンドを語る上では「1999」や「PURPLE RAIN」を欠かすことは出来ないが、本アルバムもやはり欠かすことの出来ない傑作である。部分的に聞くのではなく、アルバム全体を一つの作品として捉え、じっくりと聴きましょう!

 

AROUND THE WORLD IN A DAY

AROUND THE WORLD IN A DAY

  • アーティスト: Prince & the Revolution
  • 出版社/メーカー: Paisley Park
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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