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TRIUMPH『THE SPORT OF KINGS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年に発表されたものであり、通算で9枚目のアルバムである。(前作のライブ盤も含む。)彼らはカナダ出身のバンドである。'80's初頭の第二次ブリティッシュ・インベージョンに続いてカナダ勢も次々と世界に飛び出してきたが、彼らはこの前から活躍をしていたバンドであり、'80'sになって飛び出してきたバンドの中では先輩格である。元々、パワフルなハードロックを聴かせていたが、本アルバムでは、ハードロックでもメロディに重きを置いたサウンドのアルバムとしてまとめ上げている。特にインスト・ナンバーである『Embrujo』以降の構成は圧巻である。

収録されているのは以下の全11曲である。『Tears In The Rain』『Somebody's Out There』『What Rules My Heart』『If Only』『Hooked On You』『Take A Stand』『Just One Night』『Embrujo [Instrumental]』『Play With The Fire』『Don't Love Anybody Else But Me』『In The Middle Of The Night』。

この中からは『Tears In The Rain』と『Just One Night』がシングル・カットされているが、特に大きなヒットとはならなかった。が、共に芯のあるハードなロック・サウンドを聴かせてくれているが、'80'sの所謂「産業ロック」と言った雰囲気をも漂わせている。そんな中、インスト・ナンバーである『Embrujo [Instrumental]』から続いていく曲のメロディ・ラインの美しさ、その雰囲気は実に素晴らしく、メロディを大事にして良い雰囲気を生み出している。インスト・ナンバーは雰囲気を盛り上げるのによく使われるが、ここでは『Embrujo』がインスト・ナンバーの持つ役割を見事に果たしてくれている。ということで、筆者のお薦め曲として、メロディ・ラインの素晴らしい『Embrujo [Instrumental]』と『Play With The Fire』をセットにして、そしてシングル・カットされた『Tears In The Rain』をピックアップしておく。

ハードロックと言っても'80'sの中期になると、所謂「パワーバラード」と言われるメロディを重視し、スローなテンポでたっぷりと聴かせてくれるバラード・ナンバーと、パワフルでエネルギッシュな従来からのハードなサウンドのナンバーをバランス良く取り入れて構成したアルバムが次々と出てきて、一種のハード・ロックのブームというのが起こったが、それに乗って「売る」ことを意識した音作りの本アルバムは、そのもくろみは外してしまうことになったが、'80's中盤の時代を象徴したハードロックということで、このアルバムも忘れないでチェックしておきたい所である。(悪いアルバムとして言っているのではありませんよ。)

 

The Sport of Kings

The Sport of Kings

  • アーティスト: Triumph
  • 出版社/メーカー: Mca
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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